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さて、これまで出版への道を志すことになった経緯、想定読者に伝えたいことを書いてきました。 (こちらのページ参照)
前回は、平昌五輪で見事、日本に初の金メダルをもたらした羽生結弦選手に学んだ「覚悟力」について書いてみました。
今日は、同じく平昌五輪で健闘している、カーリング日本代表に学んだ「持久力」について書いてみます。
女子は、準決勝進出に向けて善戦中
今日 (2018年2月20日) 現在、男子カーリング日本代表は予選リーグで3勝3敗と苦戦を強いられています。
一方、女子日本代表は、5勝2敗と善戦し、準決勝進出が見えてきました。
カーリングは1チーム4人で構成。各選手が2回ずつ、2チームで計16回ストーンを投げ合い、一つのエンドが終わります。エンドは10あり、試合は2時間半ほどかかります。
1日の中で朝と夜に1試合ずつ、計2試合行われるので、なかなかハードです。
この競技は、「氷上のチェス」とも呼ばれ、相手の作戦をいかに読むかの頭脳戦が展開します。長丁場の試合時間とあいまって、選手の心身の消耗は激しいために、5エンドの終わりにハーフタイムを設定しています。
選手たちは水分や糖分を補給して体力を回復しつつ、後半戦に向けて作戦会議を開きます。戦術性、正確性、チームワークに加えて持久力が求められる競技です。
ハーフタイムは「おやつタイム」として話題になりました。日本代表は、なんでも栄養士さんの方針で、急激な血糖値の上昇を避けるため、バナナやイチゴ、リンゴなどのフルーツを摂るようにしているそうです。
「木こりのジレンマ」に陥らないために
スポーツ選手は、どんな時でも適切な休息、そしてエナジーチャージを忘れないと言います。それが良い結果をもたらす、と知っているからでしょう。
一方で、オフィスワーカーの多くは長時間労働による疲労蓄積に悩まされています。適切な休憩を取ることが必要なのに。
そういえば、「木こりのジレンマ」というお話しをご存知でしょうか?それは、次のような内容です。
ある村に新しい斧を手に入れた木こりがいた。1日目、その斧で森の木を10本切り倒した。日を追うごとに彼はより長時間、より懸命に仕事に精を出すようになっていったが、それに反して、切り倒す木の数は日増しに少なくなっていった。
それを見た仲間が「なぜ斧の刃を研がないのか?ボロボロになっているから切り倒せないんだ」と彼にアドバイスをした。
すると働き者の木こりはこう答えた。「そんなことをしている暇があったら、もっと多くの木を切らなければいけない」と。
笑い話のように聞こえますが、私たちも知らず知らずのうちに、同じようなジレンマに陥ってる場合が多いのです。
適切な休憩と栄養補給が「持久力」を付ける鍵
「働き方改革」という言葉が一大ブームのように使われていますが、単なる残業削減、定時消灯など短絡的に受け止められている向きもあるようです。
国会で議論になっている裁量労働制なども、うまく運用すれば企業側も従業員側双方にメリットが生まれるでしょう。問題は裁量労働制云々ではなく、それがうまく「運用されるか」なのです。
問題は、ブラック企業のような長時間労働を強いられ、鬱病などに陥り人間が本来持っている持久力を損耗させられることでしょう。
そういえば、最近発表されたサラリーマン川柳に、「制度より 働き方は 風土から」という句がありました。まさしく、制度だけいじっても「働き方改革」とはなりません。そして、この風土を変えるのが、なかなか難問なのです。
とにかく、個人が生きていく、生き延びていくには、まずは肉体的・精神的な「持久力」が求められます。是非、適切な休憩と栄養補給を忘れず、無理をせずに過ごして欲しいと思います。
さて、長くなりましたので、続きは次回に。
では、また!
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(2018.2.20記)