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さて、「今日の一言メモ」第109回です。
「ジャネーの法則」
年少者にとって時の流れは長く感じられ、年長者ほど短く感じる、とよく言われます。そして、この現象を解明したのが「ジャネーの法則」です。
Wikipediaによると、この法則は、19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネが著作で紹介したものだそうです。
この法則を簡単に説明すると、生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する (年齢に反比例する) ということです。
例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当します。
なので、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになるわけです。
初めて行く道は、時間が長く感じる
5歳の頃と言えば、毎日見るもの、触るもの、やること、成すこと、すべてが初めての経験や出来事の連続。
それら1つ1つが、強烈な思い出や記憶となって心に刻まれる年頃です。
一方、50歳といえば、色々なことを一通り経験、理解し、新鮮さや驚きに出会う機会は、それは5歳の頃に比べれば格段に減るでしょう。
思い出や記憶に残る出来事が少なくなり、過去の類似体験と混同、上書きされがちになります。
初めて行く道は、かかった時間が長く感じるのに、同じ道を帰る時は短く感じた、という経験は誰でもあることでしょう。
ジャネーの法則では、「主観的に記憶される年月の長さ」とあります。ということは、「過去を振り返った時に感じる時間の長さの印象」というわけですね。
歳を重ねても新たな体験を積む
歳を重ねてくると、新たなことに取り組んだり、知らない場所に行くことが億劫になってくる傾向があります。その方が楽だからです。
でも、それでは時の流れを一層早く感じるだけです。5歳児のようなわけにはいかないかもしれませんが、見るもの、触るもの、やること、成すこと全てについて、昨日までの延長ではないことを意識して過ごすことで、早く感じていた時の流れを遅くすることができるかもしれません。
歳を取っても、日々新しいことにチャレンジして、初めての経験を積んでいくことで、1日の長さを感じるようにしたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.5.15記)