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さて、「今日の一言メモ」第179回です。
「恋は思案の外」
「恋は思案の外」とは、男女の愛情・恋情は、常識で説明できるものではないという意味です。
恋は理性を失わせるもので、常識や理屈では測れないということです。「思案の外」とは、思慮分別とは別のものという意味であり、非常識や無分別な言動を指します。
「好きな人に告白する言葉を教えて」と聞かれて
これは、電話相談を行うラジオ番組「全国こども電話相談室」に寄せられた、小学校6年生の女の子の質問です。
ラジオ番組のパーソナリティを務めていた故・永六輔さんは、次のように答えたそうです。
【回答 (一部抜粋) 】
「好きです、嫌いです」という言葉ではなく、いい言葉を使っている子は好きになれる。「あの人ならこの言葉は好きだろうな」と思った言葉を何気なく使っている時の方がドキンとします。「あなたが好きです」というのは最悪な言葉です。
綺麗な言葉を使いあうこと、綺麗なことに感動すること、ふたりで声をそろえて感動してください。
永六輔さんは、『「あなたが好きです」というのは最悪な言葉です。』と、はっきり小学校6年生の女の子に言っています。なかなか言えない言葉だと思います。
夏目漱石は「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した…
小説家の夏目漱石が、「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した、という逸話があります。本当かどうかという議論は置いておくとして、日本語としてどう捉えるか、という視点で考えると永六輔さんが言っている内容と通じるものがあります。
こちらの記事でも取り上げていますが、単なる英文和訳ではなく日本語として綺麗な表現を心掛けると、こういう表現にもなり得るでしょう。
英語で「Cool!」というと、「冷たい」という意味だけでなく「イケてる!」「カッコイイ!」という意味にもなりますね。
日本語で「ヤバイ!」という言葉は、「危険」という意味ではなく「最高!」「いいね!」という意味で使われる方が多いかもしれません。
「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳せる感性がヤバイ!
もしも、夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したとするならば、その感性にビックリします。自分には到底出て来ない訳し方ですから。
万一、思い付いたとしても、そんな気障 (きざ) な表現は恥ずかしくて言えません。(^^;
でも、そんな風に訳せる感性は持っていたいと思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.8.7記)