昭和の時代に、数多くの名曲の作詞を手掛けた、放送作家でタレントの永六輔さんが亡くなられた、というニュースに接し、感慨に耽りました。享年83歳ということです。
そんな中、知人がFacebookにアップしてくれた一つの記事が目に留まりました。
そこに記載された永六輔さんの言葉をしっかり心に刻んでおきたいと思い、今日はその言葉を書き記しておきます。
永六輔さんという人
永六輔 (本名 : 永 孝雄) さんは、1933年 (昭和8年) 4月10日、東京で生まれました。
ラジオ番組パーソナリティ、タレント、随筆家、放送作家、作詞家として、多彩な活動をされた方です。
作詞家としては、第1回日本レコード大賞を受賞した「黒い花びら」をはじめ、「こんにちは赤ちゃん」などのヒット曲を数多く世に出しました。
特に、1961年 (昭和36年) に坂本九さんが唄って大ヒットした「上を向いて歩こう」は、アメリカで『スキヤキ・ソング』とタイトルを変え、『ビルボード』のウィークリーチャート (Hot100) で3週連続1位に輝くという金字塔を打ち立てました。
「全国こども電話相談室」での回答
ラジオ番組のパーソナリティとして、その独特の語り口は有名でしたが、今回目に留まった記事に、電話相談を行うラジオ番組「全国こども電話相談室」に寄せられた、小学校6年生の女の子の質問に対する回答が掲載されていました。
それは、次のような内容です。
【小学校6年生の女の子からの質問】
「好きな人に告白する言葉を教えて」
【回答 (一部抜粋) 】
「好きです、嫌いです」という言葉ではなく、いい言葉を使っている子は好きになれる。「あの人ならこの言葉は好きだろうな」と思った言葉を何気なく使っているときの方がドキンとします。「あなたが好きです」というのは最悪な言葉です。
きれいな言葉を使いあうこと、きれいなことに感動すること、ふたりで声をそろえて感動してください。
永六輔さんは、『「あなたが好きです」というのは最悪な言葉です。』と、はっきり小学校6年生の女の子に言っています。なかなか言えない言葉だと思います。
この記事の筆者は、夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したのを思い出したといいます。
最後に
永六輔さんという人は、職業柄もあって、言葉をとても大切にしていた人だと思います。
感情を表現するのに、どうしたら相手にその気持ちが届くのか、いろんな名曲を作詞しているときも、きっとウンウン呻吟したこともあるに違いありません。
それに比べて、日頃の自分を省みると、ついつい直截にストレートな表現をしがちであることに気付きます。
というわけで、日本語の持つ奥深さをきちんと心に刻みつけ、言葉を選んでいきたいと思った朝なのでした。
永六輔さんのご冥福をお祈り申し上げます。合掌…
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.7.13記)