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さて、「今日の一言メモ」第230回です。
「豆腐に鎹」
「豆腐に鎹 (かすがい) 」とは、手応えや効き目が、まったく無いことの例えです。
柔らかい豆腐に鎹を打ち込んでも何の手応えもないことから、いくら意見などしても一向に効き目がないことを表しています。
「鎹」とは、材木と材木を繋ぎとめる「コ」の字をした金具のことです。今の時代では、滅多にお目にかかることもありませんが…
同義の言葉に「暖簾に腕押し」「糠に釘」がありますね。
「子はかすがい」という言葉がありますが、両親が仲違いをしても、子どもの存在が離婚を防ぎ繋ぎとめる、といった意味で使われています。
「豆腐の日」
今日は、10月2日の語呂合わせで、「とうふ」の日です。季節を問わず様々な料理でおいしく食べられ、栄養豊富な豆腐をもっとPRしようと、豆腐の製造業者らが中心となって設けられた記念日だそうです。
10月に入って、秋らしさが深まってきた感がありますが、そろそろ鍋料理が恋しくなってくる頃です。
鍋料理と言えば、湯豆腐が思い浮かびます。僕は、鱈 (たら) の切り身を入れて、醤油に刻みネギとかつお節で頂くのが好物です。そして、寒い日に熱燗でキューといければ、もう大満足です。
ついこの間まで、暑い暑いと言っていたのに、もうそんな季節になったのですね…
絹豆腐をそっと箸でつまむが如く
熱々の湯気が立つ湯豆腐鍋から、普通は豆腐すくいで豆腐を取り分けます。そして、その絹豆腐をお箸で崩れないようにそっとつまめるのは、長年お箸の文化で過ごしてきた日本人の特技のような気がします。
何の注意もせずに絹豆腐をお箸で挟めば、すぐに千切れてしまいます。お箸が豆腐に食い込む刹那で止め、そのまま緩めずに絶妙の力加減で持ち上げないといけません。
そういったデリケートさが求められる場面は、他にもあると思います。物だけでなく、人に接する時も気持ちを慮って、そっと心に寄り添うような場面です。
そんな時に無神経に心にズカズカと土足で踏み込むような真似は慎み、慎重に間合いを計りたいたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.10.2記)