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さて、「今日の一言メモ」第487回です。
「蛇を画きて足を添う」
蛇を画きて足を添うとは、余計なつけ足し、なくてもよい無駄なものの例えです。
『戦国策・斉』にある、以下の故事に基づくそうです。
楚の国で蛇の絵を早く描く競争をしたときに、自分の早さを自慢した者が「足まで描けるぞ」と言ったら、別の者が「蛇には足がないはずだ」と言ったため、足を描いた男が負けてしまったという。
短く言うと「蛇足」となりますね。
簡は貴し
「蛇足」と同義の言葉に「過ぎたるは及ばざるが如し」があります。度が過ぎることは、足りないことと同じくらい良くないという意味で、何事も程ほどが肝心ということです。
「言(げん)は簡(かん)なるをもって貴しと為す」という言葉があります。これは、話す時も書く時も、簡潔な言葉で表現するのが好ましいという意味です。
また、「簡にして要を得る」という言葉もあります。簡単であるが、よく要点をつかんでいるという意味です。
こうした言葉が多く残されているということは、古来、人間は余計なことをしがちだったということでしょう。
良かれと思ってしたこと、完璧を求めてしたことの多くは、余計なことになりがちです。そんなものを削ぎ落として、スッキリと仕上げていきたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.7.26記)