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さて、「今日の一言メモ」第520回です。
「明日の百より今日の五十」
「明日の百より今日の五十」とは、大きな話に乗るよりも、わずかでも今日確実に手に入るほうを受け取るのが賢明であるという意味です。
明日もらえると約束した百両よりも、今すぐもらえる五十両を受け取るほうが、確実でよいということからこう言われるようになりました。
未来などどうなるかわからないのだから、わずかでも現実に得られるもののほうがよいという意味も含んでいます。
今、できることをしておくことは大事
「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」という言葉があります。江戸の職人は、その日に稼いだ金はその日のうちに使ってしまい、貯めることを潔しとしないのだと、江戸っ子の金離れのよさを誇っている言葉です。それが江戸の男の「粋」(いき)だったのですね。
一説には、江戸時代は火事が多く、木造長屋住まいの職人たちは蓄財しても短期間に焼け出されてしまうので宵越しの銭は持たなかったと言われています。
また、その日の稼ぎを全部使ってしまっても、翌日の仕事はちゃんとあって夕方には1日分の手間賃がしっかり貰えるという社会システムが確立しているからだ、という話もあります。
現代では、さすがに宵越しの銭を持つことになるわけですが、年金問題などで老後の心配があるからと現在の生活をキチキチに切り詰めて蓄財に励むのもどうか、と思います。
人間歳を重ねていけば、身体の具合も悪くなったり、無理が利かなくなったりします。その年齢でなければできない経験があるはずです。習い事だったり、旅行だったり地域活動だったりいろいろあるでしょう。老齢になれば、したくてもできなくなる可能性大です。
であれば、今できることをした方がいいと思うのです。
では、未来への投資は必要ないか
人生100年時代と言われるようになりました。といっても、みんながみんな100歳まで生きるわけではなく、徐々に平均寿命が延びていくわけですが。
いずれにしても、60歳あたりで一つのステージを終えても、第二、第三のステージをアクティブに生きていきたいものです。そのためには、レクリエーションではなくリ・クリエーション(再創造)に励み、その実現のための再投資をしていく必要があります。
1日24時間は誰にでも平等です。貯めることも前借りすることもできません。そんな時間を再創造に取り組むために計画的に割いていかなければならないでしょう。
そういった意味では、「未来を生み出す時間投資」を心掛け、「楽しむだけの時間消費」をできるだけ少なくしていく努力をしていきたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.9.1記)