Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

【今日の一言メモ】・・・規制改革を阻む、業界団体⇔監督官庁⇔族議員というトライアングルを是非突破してほしい

0

0

0

0

0

(画像出典元はこちら

さて、「今日の一言メモ」第535回です。

「月に叢雲、花に風」

「月に叢雲(むらくも)、花に風」とは、よいことには邪魔がはいりやすく、長続きしないものだという例えです。

名月の夜には雲がかかってせっかくの月が見えず、満開の花には風が吹いて花を散らしたりすることから転じて、良いことにはとかく邪魔が入りやすく、思うようにはいかないという意味で使われます。

「叢雲」は「群雲」とも書き、群がり集まった雲のことだそうです。

菅内閣のスタートダッシュは速いが、前途は多難

「早く仕事がしたい」という言葉通り、菅総理は就任早々、満を持していたかのように組閣人事を発表し、切り込み隊長の河野行革担当大臣、そして平井デジタル担当大臣は早速省庁の縦割り主義の悪弊を打破して規制改革に取り組む行動に出ています。

特に各省庁に横串を通す切り札とも思われるデジタル化は、国民生活に大きな利便性を提供してくれるはずです。

2チャンネル初代管理人のひろゆき氏は、デジタル庁の仕組みができると実現できる機能として以下の通りフランスの引っ越しサイトの例をあげています。(こちらの記事参照)

下記のサイトは、フランス政府の引っ越し用サイトですが、

・引っ越しの日程
・旧住所
・新住所

を入力すると、年金、自動車登録、電力会社、社会保険、社会保障、税務署、ハローワーク、ガス会社、保険会社などにも一括で住所変更をしてくれるので、めっちゃ便利です。日本だと個別に郵送や電話や窓口に行かなきゃいけなかったりするので、、、、

https://psl.service-public.fr/mademarche/JeChangeDeCoordonnees/demarche?execution=e2s1

なお、国連が今年発表した「世界電子政府ランキング」で日本は前回より4つ順位を落として14位となっています。(こちらの記事参照)

まあ、今回のコロナ禍での定額給付金をめぐるオンライン手続きのドタバタは、日本がIT後進国であることを図らずも露呈してしまったわけですが……。

既得権益を守り固めるトライアングルが改革を阻む

安倍政権が進めたアベノミクスの第三の矢である「成長戦略」がなかなか成果を挙げられなかった大きな要因は、既得権益にしがみつく大きな勢力により、成長に必要な規制改革がなかなか進まなかったことにあります。

それは、業界団体⇔監督官庁⇔族議員というトライアングルががっちりスクラムを組んで行く手を阻んだからです。

例えば運転免許証のデジタル化を考えてみます。新たに就任した小此木国家公安委員長が運転免許証のデジタル化を早急に実現したいと発言しました。

ここにも行く手を阻むトライアングルが見え隠れします。運転免許証の監督官庁は警察庁です。そして、実際の免許証発行者は各都道府県の公安委員会になります。

そうした組織を定年退職した職員の多くは、警察関係の民間企業に天下りします。我々が免許の更新に地元警察暑に行って、自分で用意した顔写真を提出するとあまりいい顔をしてもらえません。

なぜなら別の建物に控えている顔写真を撮影する業者の売り上げが減るからです。そしてその業者には警察OBが入っています。

こうした民間企業は他にもあります。たとえば信号機をメンテナンスする会社もそうです。全国で信号機のLED化が進められていますが、その進捗は遅いものです。なぜなら製品寿命が長くメンテナンスがさしていらないLEDになってしまうと点検保守の仕事が少なくなってしまうからです。

ほんの小さな例ですが、こうしたところに既得権益があり、警察OBのいる業界団体⇔警察庁⇔警察族議員というトライアングルはその既得権益を守るために暗躍するはずです。

こうしたトライアングルは、規制によって守られている業界ごとにあるわけですから、縦割り主義の悪弊を排し、前例主義を撤廃し、規制改革を進めるには気の遠くなるようなエネルギーが必要となります。

大いなるスタートダッシュを果たした菅内閣には、「月に叢雲、花に風」とならないよう期待したいと思います。それだけの人材を揃えていると思いますので、これで進まないようなら日本に未来はありません。菅内閣が一丁目一番地と位置付ける「縦割り行政の打破」「行政改革」そして「規制改革」を是非成し遂げて欲しいと思います。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!

・・・・・・・・・・・・
(2020.9.18記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

コメント

人生のセカンドステージを、ポジティブ&アクティブに過ごすことを目指して、アラカン(アカウンド還暦)世代の筆者が思いを綴るブログ。
Consulting Office SMART代表/富田邦明が人となりをお伝えするために運営しています。

詳しいプロフィールはこちら