(画像出典元はこちら)
閑話休題。
緊急事態宣言が2週間再度延長された3月最初の週末を迎えました。そんな今日3月6日は「世界一周記念日」だそうです。
「世界一周記念日」
今から54年前の1967年(昭和42年)3月6日に、日本航空の世界一周西回り路線が営業を開始したことを記念して制定された記念日だそうです。
1945年(昭和20年)8月に第二次世界大戦が終戦となり、敗戦国の日本はすべての航空活動を禁止されていました。その後、1956年になり国際航空の主権が日本に返還され、徐々に国際線の整備が進められていきます。
そして、1964年になって、あの東京オリンピック開催に合わせて、待望のアメリカ・ニューヨーク線の営業が開始されました。それから3年後、念願の世界一周路線が営業開始になったわけです。
1ドル360円の固定相場だった時代
今から54年前の1967年というと、戦後西側のリーダーとなったアメリカの繁栄により、米ドルが世界の基軸通貨となり、固定相場制の下、円は1ドル360円でした。
対ドル為替レート (出典 : Wikipedia)
固定相場制は、1973年2月の変動相場制移行まで続きました。
しかし、1ドル360円とは今では考えられません。今日現在のレートでは、1ドル108.4円になっています。東日本大震災が起こった10年前は80円を切るところまで円高が進んだこともあります。
その後、120円くらいになって円安、円安と大騒ぎになったものです。でも、360円に比べたら1/3ですから、そう驚くほどの相場ではないわけです。
そして、今ではちょっと頑張れば多くの人が、世界一周できるような時代になりました。昨年からのコロナ禍で海外旅行は小休止状態ですが……。
真の豊かさとは何か?
これだけインターネットが発達し、世界中の情報が瞬時に手に入るグローバルな時代になったものの、失ってしまったものもあります。お金さえ出せば手に入るもの以外では、昔より今の方が手に入れるのが困難なものが増えているように思います。
ついこの間まで、鍵などかけなくても犯罪など起こり得なかった地方でも、残虐な事件が起こったりしています。都会では、子どもを一人で歩かせたり、遊ばせたりするのが難しい時代になってしまいました。
僕が小さい頃は、いたずらをすると知らないおっかないおじちゃんやおばちゃんから叱られたものです。今や知らないお子さんを注意したりしたら、白い目で見られたりします(それでも、お子さん達だけの時は口を出してしまいますが……)。
高度成長期を経て「一億総中流社会」と呼ばれた日本も、いつの間にか「格差社会」「貧困世帯」などと呼ばれるようになり、豊かな先進国という立場から滑り落ちる(落ちてる?)かもしれません。どこかで読んだのですが、近い将来、中国やアジアに日本人が出稼ぎに行かざるを得なくなるという説もあるようです。
いずれにしても、戦後の高度成長期を経て物質的な豊かさを求めてきた時代は、バブル崩壊により終焉を迎え、その後の失われた20年間彷徨いながらアベノミクスなどにより一定の経済回復は果たしたものの、真の豊かさがどこにあるのか定まらないまま今に至っているように思います。
やはり、「一日も早く手に入れたい」という、人と比べて自分に不足しているものを求め、それを充足して手に入れる豊かさではなく、「一日も早く始めたい」という自分自身の内なる欲求を満たしていけることが真の豊かさではないかと思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.3.6記)