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さて、「今日の一言メモ」第689回です。
「夜目遠目笠の内」
夜目遠目笠の内(よめとおめかさのうち)とは、夜の暗がりで見るとき、遠くから見るとき、笠の下からちらりと見えるとき、女性は一番美しく見えるものだ、という意味です。
夜の灯りや、遠くからものを見たときははっきりと見えず、美しいものだと期待してしまったり、よく見えないものを、実際よりずっと美しいものに仕立ててしまうものだということです。
夜目、遠目、笠の内のいずれか一つの状況に当てはまった場合にも言い、また、ぼんやりとしていてよく分からない状態も、これに当てはまります。「笠」とは、かぶりがさのことです。これは『上方(京都)いろはかるた』の一つになっています。
暗闇が深いほど光り輝くものがある
「十分暗くならないと星は見えない」といいます。耳にしたことがあるかもしれません。ラルフ・ワルド・エマーソンの「When it is dark enough, men see the stars.」という言葉です。
暗いからこそ見えるものがあります。目の前が真っ暗になるような事態に遭遇したときにこそ、普段は気づいていない大切なことが見えてきたり感じたりできるのかもしれません。自分を支えてくれる人の温かさや言葉、そうしたものに気づけるチャンスかもしれません。
生きていれば、誰でも苦しい時があります。でも、その時にその「苦しさ」とどう向き合うか、試されているともいえます。
苦しいからといって、その苦しさから逃げようとしたりせず、今は苦しむ時であり、その苦しみは必ず成長に繋がるのだ、と達観して苦しみを全て味わい尽くしてやるという気持ちで開き直って過ごせば、いずれ打開策が見つかるでしょう。
うまくいっている時、順調な時に見えなかったものが、苦しんでいる時は見えるかも、と目を懲らして周囲を見回してみるのもいいかもしれません。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.3.23記)