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さて、「今日の一言メモ」第769回です。
「乾坤一擲」
乾坤一擲(けんこんいってき)とは、運を天に任せ、一世一代の大勝負に出ることの例えです。「乾」は「天」、「坤」は「地」、「乾坤」で「天地」の意味で、「一擲」はさいころを投げることを指しています。
天地をかけて一回さいころを投げるという意味から、自分の運命をかけて、のるかそるかの勝負に出ることをこう言います。
韓愈の詩「鴻溝を過ぐ」の「竜疲れ虎困じて川原に割ち、億万の蒼生、性命を存す。誰か君王に馬首を回らすを勧めて、真に一擲を成して乾坤を賭せん」という故事がその由来です。
一世一代の大勝負の機会はあるか
昨日のブログ記事で、1年前の日記をパラパラと見直していて、7年ぶりに続編が放映されたTVドラマ「半沢直樹」を思い出し、このドラマに登場した名言を改めて書きました。
このドラマは、これでもかこれでもかと波状攻撃のように押し寄せる見所の数々が圧巻でした。半沢直樹が繰り出す一撃は、まさに「乾坤一擲」の言葉が当てはまるような迫力で痛快極まりなかったです。
ま、それはドラマだからの話ですが、実際の人生には一世一代の大勝負をかける機会はそうそうないでしょう。僕は、55歳で33年間勤めた会社をアーリーリタイアメントして、フリーランスのITコンサルタントとして独立起業したので、そこで勝負をかけたと言えなくもないですが、どうも一世一代の大勝負とは違う気がします。
ここ一番の大勝負より、十番の小勝負を重ねる
もちろん、ここ一番の大勝負をかけなければいけない時が訪れたら、それは真正面から挑まなければならないでしょう。でも、自分から積極的にそんな場面に臨むとは思えません。
それは、なんとなくチャレンジというよりギャンブルに近い気がするからです。「一擲」がさいころを投げるという意味なら、それこそ運試しのように思います。その勝負に負けたら壊滅的な打撃を受けて立ち直れないイメージです。
それよりは、その勝負に負けてもリカバリー可能な小勝負を数多くしたいと思います。たとえ10戦4勝6敗の勝率4割だとしても上出来です。イチローの生涯打率より上ですから。
そして、6敗するということは、うまくいかなかった経験を6度もできるということです。これは貴重な経験となり、後の人生に活きてくると思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.8.18記)