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さて、「今日の一言メモ」第770回です。
「矛盾」
「矛盾」とは、両立しないこと、つじつまが合わないことを意味します。
物事の道理が一貫しないことの意味で、『韓非子・難一』にある故事に基づきます。(「韓非子」は、中国戦国時代の法家である韓非の著書です。内容は、春秋戦国時代の思想・社会の集大成と分析とも言えるものになっています。)
その故事とは、次のような内容です。
中国の戦国時代、楚の武器を売る商人がどんな盾でも突き破る矛と、どんな矛でも防ぐという盾を同時に売り込んでいた。そこに居合わせた老人に「あなたの売る矛であなたの盾を突いたらどうなるのか」と問われて、返答に窮したという。
「曖昧さと矛盾」に満ちた組織の中で戦う
先日のブログ記事で昨年のこの時期、7年ぶりに続編が放映されたTVドラマ「半沢直樹」を思い出して、ドラマに登場した名言を書き留めました。今日は、その続きです。
このドラマの中で半沢直樹が、出向先の証券会社の若きプロパー社員に伝えた言葉がとても印象深かったのです。
まず、サラリーマンには「組織や世の中はこういうものだという強い思い」が必要だとして、半沢自身が持つ信条を3つ挙げます。
- 「正しいことを正しいと言えること」
- 「組織の常識と世間の常識が一致していること」
- 「ひたむきで誠実に働いた者がきちんと評価されること」
そして、続けて「その当たり前が今の組織はできていない。だから、戦うんだ」と諭すのです。
さらに次のように続けます。
そもそも仕事は「他人のため、世の中のためにするもの」であり、それを忘れたとき、自分のためだけに仕事をするようになって、サラリーマンは「内向きで卑屈で、醜くゆがんでいく、組織が腐っていく」のだと。
・・・確かにどんな組織でも、多かれ少なかれ「曖昧さと矛盾」の中で働いていくことが求められます。その中で、どう折り合いをつけていくかが大切です。
自分が正しいと思うことを言えず、組織の常識は世間の非常識で、正しく公平に評価してくれない組織の中で、ふてくされ横を向いて働いているフリだけして日々やり過ごしているとしたら……なんと勿体ないことでしょう。
あいつはバカか、何を青臭いことを言ってるんだと笑われようと、自分のためではなく、他人様のため、世の中のために少しでも貢献できる仕事をしていくのだ、という強い意志を持って働いて欲しいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.8.19記)