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閑話休題。
「秋分の日」
さて、秋分の日(9月23日)から2週間近く経ち、ますます日の出が遅くなり、日の入りが早くなっている、つまり昼が短くなってきたのを感じています。
で、ひょんなことから秋分の日に昼と夜の長さは等しくならないことを知りました。そこで、僕が住んでいる横浜の日の出日の入りの時間を、国立天文台のサイトで確認してみました。
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秋分の日である9月23日の日の出は5時30分、日の入りは17時37分で、昼の時間が7分長いのです。
昼と夜の時間がもっとも等しくなるのは、9月26日で昼の時間が1分長いだけでした(日の出は5時32分、日の入りは17時33分)。
春分の日も同様です。
なぜ、秋分の日の昼と夜の長さが違うのか?
まず、昼とはなにか、夜とはなにか、を明確にしておくと、明確な定義はないようですが、日の出と日の入りが昼と夜の境であるとされています。
そして、日の出と日の入りの定義ですが、「太陽の上辺が地平線と一致する瞬間」とされています。もしも「太陽の『中心』が地平線と一致する瞬間」と定義されていれば、昼と夜の時間は等しくなります。
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でも、太陽の『上辺』が基準なので、太陽の中心が日の出から東の地平線に達するまでと、西の地平線に中心が達してから日の入りまで、太陽はより長い道のりを移動しなければなりません。このため昼の時間が長くなるのです。
実はもうひとつの理由があって、それは地球の大気の存在により、地平線近くにある天体は、大気の中を通る光の屈折によって、少し浮き上がって見えるそうです。
どの程度浮き上がるのかは大気の状態によっても違いますし、地平線に近いほど浮き上がりの大きさは大きいようですが、日の出・入の計算をするときには35分8秒角(時間ではなく角度の単位)浮き上がるとして計算されています。この効果によって、昼の時間がさらに長くなっています。(こちらのサイト参照)
ということで、秋分(春分)の日の昼の時間と夜の時間が、もっとも等しくなるわけではない、という理由が解明できたのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.10.6記)