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さて、『今日の一言メモ』第901回です。
「種痘(しゅとう)の日 」
今日5月14日は「種痘の日」です。今から226年前の1796年5月14日に、エドワード・ジェンナーが8才の少年ジェームス・フィップスの腕に、乳しぼりの女性サラ・ネルメスの手に出来た牛痘(ぎゅうとう)病変から採った材料を接種し、天然痘(てんねんとう)を予防する方法を確立しました。
これが種痘の最初です。当時、天然痘はもっとも恐ろしい病気の一つでしたが、種痘による予防が可能となってからは、天然痘による死亡者は劇的に減少しました。
1980年(昭和55年)5月に、世界保健機構によって天然痘の根絶宣言が出されましたが、これは世界で初めて撲滅に成功した感染症ということです。
免疫力をつける大切さ
そもそもジェンナーが、種痘という予防法を発見するきっかけは、牛の乳しぼりをしている人から、「牛痘にかかった人は、天然痘にはかからない」という話を聞いたことでした。
この話をヒントにして、ジェンナーは天然痘の研究に取り組み、牛や豚で実験を繰り返し行いました。そして、ついに「種痘」を完成させ、仮説が正しいことを証明したのです。
病気に限らず、人間が生きていく上では、いろいろな免疫力を身につけていかなければなりません。純粋無垢のままでは、生きていくのもままならない現代です。
「陽性者」≠「感染者」&「発症者」
コロナ禍で、新規感染者の増減が繰り返し報道されていますが、厳密には「新規感染者」ではなく「新規陽性者」です。自治体が公開している患者数も「新規陽性者数」になっています。以下は、東京都の事例です。
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まず、ウイルスやウイルスの死骸が鼻腔や口の中に入るのは誰にでも起こりますが、これを検査可能な値になるまで増幅させるPCR検査で反応があれば「陽性」となります。
次に、そのウイルスが体内の細胞内に入った段階で「感染」となります。そして、体内の免疫システムがウイルスを排除できない場合に「発症」となり、問題とすべきはこの段階です。
免疫力を高めることが大切
ウイルスが体内に入った段階の「陽性」のみを対策の基準にし続けるのは問題と言えます。本来は「免疫力をいかに高めるか」という話が大切なのですが、報道においてはなかなか前面に出てきません。
「陽性」の段階で免疫システムがきちんと働けば、他の人にうつすほどにウイルスが体内で増殖することはないそうです。
なので、感染対策を論ずるなら、睡眠をきちんととる、少しでもいいので日光を浴びる、無理のない程度に歩く(運動する)など、免疫力を高める数々の方策をもっと広めるべきなのです。
というわけで、マスク着用・手指消毒・3密を避けるなどの予防対策と同時に、普段から免疫力を高める取り組みを忘れないようにしたいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2022.5.14記)