Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

063 「自分をつくる読書会3」はビジネスの基本を学び直せる機会だった!!(3) 〜徒然なるままに (15)〜

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今日はお盆明けの月曜日、世の中はお仕事モード再始動という感じですね。さて、前回前々回と「自分をつくる学校」特別ゼミの読書会の内容について順次ご報告しました。

今日は、シーズン3『戦略論』の内、8/7(水)の第2回を終えて抱いた思いについてアップしましょう。

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自分をつくる学校 特別ゼミ — 自分をつくる読書会

シーズン3の会場は、東京渋谷の東急百貨店本店に近い「T’s 渋谷FLAG」です。

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第2回課題図書「V字回復の経営」(三枝匡著) の内容

 

前回同様、原尻講師がテーマ『戦略論』を基に選定した上記課題図書を事前に読み、当日は受講生同士でその本について議論します。その後、講師から独自の視点で解説される形式です。

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まず、課題図書の2冊目は「V字回復の経営」(三枝匡著) です。その内容についてAmazonの書籍情報から引用します。

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「太陽産業の役員室で開かれた経営会議は、上期の業績不振にもかかわらず、役員たちに危機感がまったく見られない。かつての花形企業も今は成長が鈍化し、マスコミには叩かれ、学生の人気も失せている。このままでは長い会社の歴史が終わる―― そう判断した香川五郎社長は決意を固め、まず役員人事で大なたを振るったのだったが…」

「2年で黒字化できなければ、退任します」――。自ら退路を断つことで社員の甘えを殺し、皆を巻き込む「戦略」で一気呵成に勝ち戦へ転じる。「V字回復」という言葉を流行らせたベストセラーをいよいよ文庫化。
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実在する企業5社をモデルに、著者が若き日に実際にリーダーシップをとった改革のストーリー。そこにあるのは前回同様、確固とした理論と信念に裏付けられた物語です。富田も以前勤めた会社で、社長室タスクフォースなるものに属し土日週末もなく改革案を練り上げた経験がありますが、改革を実践するため、ここまで徹底して現場を動かしていくのは本当に困難を極め苛烈なことと読んでいて身震いしました。
 

課題図書を読んで興味関心を覚えたこと

 
読書会では、前回同様、まず原尻講師から「本を読んで面白かった箇所」を三点ピックアップし、自分の興味関心について発見するようにリードされます。そして、読書会参加者とその内容を発表し合います。

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富田は以下の3点を挙げました。

(1) 「事業変革 3つの原動力」として「戦略」「ビジネスプロセス」の見直し、そしてその最大の原動力として「マインド・行動」があげられていること。以前の会社で改革を全うできなかった苦い経験では、この「マインド・行動」まで徹底できなかったことがある。
(2) 「改革 9つのステップ」として挙げられた1つに「現場への落とし込み」があること。これも上記の通り改革を実現するために不可欠なことで、以前の会社では徹底できなかったこと。
(3) 最後に著者が述べている言葉。「社員をクビにすることで利益性を上げるのではなく、『その会社に今いる人々』が強いリーダーの下で戦略ストーリーを共有し、心を一つに合わせて頑張れば、日本企業はとてつもない強みを発揮する余地を残している。」

そして、纏めると「リーダーシップ」「シンプルなモデル」「熱いマインドと行動」が三位一体となった時に改革が成功するのだと感じた次第です。

以上について、4〜5人のグループ内でそれぞれが記載した内容について一人ずつ発表し、ディスカッションを行いました。富田のように、以前の会社で痛い経験をした者はともかく、若い世代の方々はこうした経営感覚を必要とされる立場にまだついていないので実感が湧かない、という意見が多かったようです。

それに対しては、著者も述べているように書籍に示された考え方は、一個人の行動に置き換えて応用できるのではないか、とお話しました。自分の生き方(戦略)、行動スタイル(ビジネスモデル)、マインドという形に考えるとヒントが多いと思います。
 

そして原尻講師の解説は・・・

 
そして映像事業のマーケティングのプロでもある原尻講師から解説がありました。前回同様当日投影されたスライドの掲載は、ブログやSNSではNGなので、ここでは書籍の一部引用と文章だけでお伝えします。

まず、課題図書の舞台となった会社のビジネスの基本サイクルに着目します。つまり下図の「創る→作る→売る」という大変シンプルなサイクルです。

(課題図書P.137から引用)
引用写真

まず、この課題図書の例では、この基本サイクルのどこに問題があるか、タスクフォースチームのメンバーが思い付いた問題点をアトランダムに書き出した500枚のカードを分類し、各段階に当て嵌めていきます。そして、何を解決すれば最も望ましい状態になるのかを演繹していくのです。

次に、原尻講師は自分達が属する業界の「商売の基本プロセス」をきちんと把握する重要性を説きます。そして「自分の業界の勝ち戦の循環は?」と問います。

続いて、以前勤めていた会社で映像事業に新規参入した際の経験談を聞かせてくれました。それはある映画のセールスプロモーションで、ある日突然、会社のトップから責任者に指名され、それまでのアーティストプロモーションに時間を割く比率を2割に落とし、映画のプロモーションに残り8割をあてるという重要な役どころでした。その日から2年間かけて全く新規のプロモーションに取り組んだそうです。

そこでどのような手法を採ったのか、それは課題図書にあった500枚のカードと同様に、一定の方向性を示すために様々なアプローチが取られたことについて、詳細な解説がありました。

映画を見る客層をターゲットとしてセグメントしていきます。こうした映画を好む層に対するプロモーションから全く無関心層に対するプロモーションまで、どういった広告媒体を使って訴求していくか、何十通りものアプローチ手法が編み出され、それが数百ページに及ぶ事業計画書に落とし込まれ、何十バージョンという経営陣に対するプレゼン資料に纏め上げられていったことが分かりました。

門外不出の資料を目にして、原尻さんがイラスト描画にも秀でていることが分かりました。そうしたイラストを駆使したアイデアマップに従ってスタッフが細かい作業を積み上げていくプロセスは、なんとなくスタジオジブリで宮崎駿氏が絵コンテを作って全体構成を示し、スタッフが手分けして背景画や人物画を細かく仕上げていき、最後に統合していく作業を連想しました。と、お伝えしたらイメージして頂けるでしょうか?
 

 最 後 に

 
グループメンバーとのディスカッションで各自の興味関心のポイントを聞くと、前回同様、各人の立場や経験によって色々な点に分散していて大変興味深かったです。

また、原尻講師が実務を通じて、「商売の基本サイクル」をマーケッターの立場でどのように活かしているのか、どのように事業計画に落とし込んでいるのか、といった点について具体的な資料を見せて貰いながら聞けたことは貴重な学びでした。

課題図書の内容と現実のビジネス現場での実例が交差して、自分の頭脳の中に染み込んでいくのを実感した時間でした。

さて、次会の読書会 (第3回)は 8/21(水)の開催。課題図書は「経営パワーの危機」(三枝匡著)です。これから読み込まねば・・・

・・・・・・・
ということで、今日はここまで。次回は第3回の読書会についてアップします!

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(2013.8.19記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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