Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

102 「自分史」で紐解く自らの成り立ち 〜徒然なるままに(51)〜

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「自分史」で発掘したもの

昨日は、一定間隔で「自分史」を作成することをお薦めしました。今日は、富田が「自分史」を書き留めることで発掘した自分自身の成り立ち (の一部) についてお話したいと思います。

富田はまもなく58歳、会社員時代に情報システム部門にいたこともあって、この年代にしてはITを使いこなしている方だと思います。最近、若い方々からパソコンやIT関係のセミナーをやって下さい、という有り難い言葉を頂戴したりしています。

もともとは全くの文系人間ですし、学生時代の選択科目で「情報処理概論」なんてありましたが、見向きもしませんでした。

そんな人間がどうしてシステム系に詳しくなったか、というと、とにかく時間の掛かる作業を短時間で終わらせたい、楽になりたい、早く帰りたい、早く退社して遊びに行きたい、というのが最大の動機でした。(^^;

そんな経緯を「自分史」の一部も交えてご紹介しましょう。

OA (注) 暗黒時代から黎明期へ

(注) 昔々ITという言葉はなく、事務作業の自動化を目指していたオフィス・オートメーション(Office Automation = OA)という言葉がありました。

富田が文系の学部を卒業し、ある商社系総合リース会社に就職した1978年当時 (注)、会社からは算盤 (そろばん) が支給され、電卓は自己調達という時代でした。その頃の電卓は、今と違って表示できるのは6桁が当たり前、最大8桁のものが1万円以上する代物でした。当時初任給が10万円そこそこだった新入社員には当然買えるはずもなく、必要な時は先輩から借りるという悲しい環境でした。

(注) この年は、日中平和友好条約が調印され、東京・原宿に竹の子族が登場しました。

営業部門に配属され仕事を覚えていくうちに、段々と厳しい世界に足を踏み込んでいくことになります。当時所属していた部署の隣の船舶ファイナンスを扱う部署のお仕事を手伝わされることになったのです。その頃の様子を「自分史」から一部引用してみます。

船舶ファイナンスでは、長期の融資契約が殆どで、10年120ヶ月元金不均等返済、貸出利率は途中変更あり、等の条件が多く、まずその元金返済と利息の支払一覧表を電卓と集計用紙で作成し、その予想利益を商社風の計算方式で出さなければならなかったのである。

それは社内金利と呼ばれる一定の利率で、120ヶ月毎月の返済額を現在価値に割り戻し、収入と支出の現在価値を比較し差額を求めるというややこしい計算である。

計算結果は検算して間違いがないか電卓を叩くのだが、何度やっても結果が合わないのである。終電もなくなり、集中力もなくなり、朦朧としながら電卓を叩き、会社のソファで寝たこともあった。

どうです?PCもExcelも影も形もない時代です。今思えばよくぞ電卓でこなしていた、と思える作業です。

そうして残業続きの日々を過ごす中で、ある転機が訪れることになります。
再び「自分史」の一部を引用すると・・・

その頃、YHP (横川ヒューレットパッカード) からロールタイプの感熱紙に印字するタイプの大型卓上プログラム電卓が発売され、会社に導入されることになった。通常のリース採算計算などのプログラムが企画開発課というところで開発され実際に業務で使われるようになる。

ややこしい計算で疲れ切っていた自分は、これを使えば楽になる!早く帰れる!ディスコにも行ける!と即座に判断し、企画開発課の担当者にお願いしてプログラム方法を教えて貰うことにしたのだ。「GoTo」コマンドや「GoSub」サブルーチン等、耳慣れない言葉と格闘し、プログラムを試行錯誤で作成したものである。

なんとか出来上がったプログラムは何度もデバッグ (注) が必要であったが、悪戦苦闘した10年120ヶ月の金利計算・現在価値計算が大型のプリンターからものの数十秒で連続帳票に打ち出された時は、深夜のオフィスの片隅で、人知れずその感動に打ち震え、喝采を送り、大声で咆哮し、ガッツポーズをしながら小躍りしたのであった!

(注) デバッグとは、バグ(虫)と呼ばれるプログラムミスを一つずつ修正していくこと

どうでしょう?まさしく今の自分に至る原点がここにあります。理系出身でもなくシステムとは無縁の営業部門に配属された富田が、今ある仕事を如何に「楽に・早く・間違いなく」片付けるため、機械に出来ることは機械にやらせることに熱心になったか・・・

その後、コンピュータを如何に活用して効率化を図るか、そうしてできた時間を活用して、新しい仕事にどのように取り組んでいくか、というのがその後30年以上に亘るサラリーマン生活のベースになりました。

・・・・・・・・・・・・・・
さてさて、長くなってしまいましたので、続きは次回に。
ではまた!(^_^)

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(2014.1.8記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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