信州安曇野一泊の旅を終え、日常が戻ってきました。
桜満開の東京を後にして、安曇野に降り立った時は、その空気の冷涼感と梅が満開で桜の蕾がまだ固い様子に、季節が1ヶ月逆戻りした感がありました。
その不思議な感覚の中で、雲一つない青空の下、見上げれば稜線に雪を抱く北アルプスの山並みが、本当に間近にくっきりと迫ってきました。
今日は、思い出冷めやらぬ旅の記録を、いくつかの写真と共に書き留めておきたいと思います。
4/1(火) 安曇野にて
初日は、早朝に家を出て、東京新宿発7時の「スーパーあずさ」に乗り、松本経由大糸線で安曇野の地に降り立ちました。
そして、この旅の目的である、250年余の歴史を誇る「福源酒造」さんを訪れました。知人が福源酒造さんと縁があり、今回訪問する機会に同行させてもらった次第です。
こちらでは、十八代目当主となられる予定の素敵な平林聖子さんにお会いして、色々とお話しを伺うことができました。
聖子さんは、造り酒屋に生まれながら、東京の大学を卒業した後、いくつものチャレンジを経て、今ではイタリアの半官半民企業の要職にも就かれ、イタリアとアジアパシフィック地域の架け橋として、世界を飛び回り活躍されている女性です。
富田より少し若い世代ですが、その才気溢れる中にもしなやか、かつお茶目さも併せ持つ、とても魅力的な女性でほとほと感服しました。
富田に近い世代の方はお分かりと思いますが、日本がまだ高度成長期の時代に「兼高かおる世界の旅」というTV番組で活躍されていた兼高かおるさんを彷彿とさせる方です。
こちらではお昼前から、長野県知事賞を受賞されたという純米大吟醸をご馳走になってきました。
午前中から、実に芳醇で後味が爽やかなお酒を頂いて、大変幸せな一時を過ごすことができました。
お昼過ぎに、こちらを辞して寄り道をしながら穂高に向かい、「そば処 寿々㐂」でランチを摂りました。
お昼をだいぶ過ぎていたので、大ざるとろ蕎麦を頂きました。その味とボリュームには大満足でした。これで1,350円はお値打ちです。
お腹がいっぱいになった後は、「碌山美術館」に行きました。
こちらの美術館は、日本近代彫刻の扉を開いた荻原守衛(碌山)の作品と資料が一般公開されています。昭和33年4月、碌山の生地であるここ北アルプスの麓安曇野に開館したそうです。
いくつかに分かれた建物の中は冷蔵庫のように寒く、外のうららかな日差しを浴びて暖まっては、次の建物に入って作品を鑑賞するという具合でした。
碌山の哀愁に満ちた独特の作風を堪能した後は、歩いて穂高駅に向かい松本に戻りました。
この日の宿は、「松本ホテル花月」さんです。松本城の近くに位置する歴史のあるホテルです。大正ロマンの雰囲気を感じさせるノスタルジックな佇まいは、とても落ち着きを感じさせてくれます。
チェックインを済ませ、一休みした後はホテルの外に出かけて夕食を摂りました。
福源酒造の方に勧められた「しづか」というお店に伺いました。おでん・焼き鳥といったメニューから、アルプスの渓流に遊ぶ岩魚・山に育つ山菜・土地の通人が好む馬さし等 、山国信州ならではの「味」を楽しめるお店です。
葱の一本焼き味噌や、蕗味噌、三種の味噌からチョイスできる焼きおにぎり等、味噌も美味しかったです。
お勧めメニューの松本山賊焼きです。
にんにくの効いた鶏の唐揚げですが、独特の風味で美味でした!
お腹を膨らませた後は、お店の若女将に教えて貰った「BAR WATERLOO」にお邪魔しました。なんでも松本では、BAR巡りが一つの観光ルートになっているそうです。「松本・BAR紀行」にあるように沢山の特徴あるBARが点在している街です。
素敵なカウンターのある、こちらも落ち着いた佇まいのBARでした。
4/2(水) 松本にて
翌2日は早くから目覚めて、7時過ぎにしっかり朝食を摂りました。
午前中はゆっくり過ごし、地元に居を構える女性アーティストのお話しを聞かせてもらったりしていました。
そしてお昼過ぎに、昨日お会いした素敵な平林聖子さんのご案内で、フレンチレストランの「ロティスリーレストロリン +8」に着きました。
素晴らしい肉料理が頂けるとのことで、期待に胸を膨らませながらコース料理を頂きます。素晴らしいお料理が続き、いよいよ信州豚の登場です。
厚さ3㎝はあろうかというボリュームと繊細なお味には舌鼓を打たざるを得ませんでした。
素晴らしかったです!ご馳走様でした!
デザートに珈琲まで堪能した後、うららかな春の日差しを浴びながら散策を楽しみます。
縄手通りという、女鳥羽川の松本城側河岸に細長く続く、今も懐かしい匂いが残る商店街を通り抜け、白と黒との簡潔なデザインの土蔵造りの家が並ぶ中町通りを通りました。(中町通り・縄手通り案内ページ)
中町通りには民芸・工芸などの店が多く、松本でも一種独特の町並みを作っているようです。古き松本の雰囲気を漂わせているのですね。
また、中町通りには民芸・工芸などの店が多く集まり、興味深く見て回ることができました。
それから、これまたノスタルジックな佇まいの「珈琲 まるも」に案内して頂きました。こちらは旅館に併設された珈琲店で、松本民芸家具で調えられた店内にはオペラが流れ、一種独特の雰囲気を醸し出しています。
美味しい珈琲を頂いているうちに、お別れの時が近付いてきました。聖子さんに松本駅まで送って頂き、再び「スーパーあずさ」の車上の人となりました。
聖子さん!ほんとにお世話になりました!そして、ありがとうこざいました!またお会いできる日を楽しみにしています。
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以上、思い出深い一泊二日の旅だったことを記して、今日はここまでにします。
ではまた!(^_^)
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(2014.4.3記)