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7月31日は、真空管の国内生産が終わった日…そして電子部品の変遷とは?

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さて、「今日は何の日?」シリーズ第34弾です。

今から35年前、1979年7月31日、松下電子工業が真空管の生産を終了し、日本国内での真空管生産が終わりました。

しかし、音質にこだわるオーディオファンの間で、真空管アンプの人気は根強く、最近ではブームと呼べるほどになっているとか。

今日は、この真空管をはじめとする電子部品についてお勉強してみました。

電子部品の変遷

現在のパソコンをはじめ、様々な製品に欠かせないのはIC(※1)です。そのICの前は、トランジスタ(※2)が使われていて、更にその前は真空管が使われていました。

(※1) IC ( Integrated Circuit ) 集積回路 / 半導体集積回路
トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し、各種の機能を持たせた電子回路。 (IT用語辞典 e-Wordsより)

10 IC

(※2) トランジスタ ( transistor )
増幅機能を持った半導体素子。1947年にアメリカのベル研究所で開発された。真空管に代わる電子素子として様々な機器に組み込まれている。 (IT用語辞典 e-Wordsより)

20 トランジスタ

これらの電子部品は、「能動素子」と呼ばれる機能を実現するために開発されました。

では、能動素子とは何ぞや?ということですが、調べてみた結果、やや乱暴にまとめると、電流の流れを制御し、整え、増幅させる、といった機能を実現するものです。

オーディオアンプで使われると、小さな音楽信号を大きく心地良い音に増幅することができるわけです。

では真空管とは

そもそもは、エジソンが白熱電球の実験中に、加熱されたフィラメントから電荷が放出される熱電子放出現象が起こることを発見し、この「エジソン効果」と呼ばれる現象が、1900年代に実現した真空管発明の端緒になったとか。

このへんの説明は、真空管.comというサイトに詳しく掲載されています。一部を引用させてもらいます。

「真空管とは、限りなく真空に近い状態の容器(ガラスや金属等)の内部に電極を封入し、電子を放出する電極(陰極)を高温(ヒーターやフィラメントにて)にして、陰極表面から電子を放出させ、この電子をグリッド(制御格子)で電圧制御し、発振、変調、検波、増幅などの作用を行うことができる電子管(電子バルブ)の総称です。」

う〜ん、難しいですね。

ま、それはともかく、初期のコンピュータはこの真空管がたくさん使われました。

世界初の真空管コンピュータは、1946年にアメリカのペンシルバニア大学で開発された「ENIAC」です。そもそもは弾道計算に利用するという軍事目的で開発されたのです。

 (出典 : Wikipedia)


(出典 : Wikipedia)

ENIACは17,468本の真空管、7,200個のダイオード、1,500個のリレー、70,000個の抵抗器、10,000個のコンデンサ等で構成されていたそうです。

人手ではんだ付けされた箇所は約500万にも及んだということですから、今から思うと気が遠くなる作業です。

幅30m、高さ2.4m、奥行き0.9m、総重量27トンと大掛かりな装置で、設置には倉庫1個分のスペース(167㎡)を要しました。

消費電力は150KWであり、そのため、ENIACの電源を入れるとフィラデルフィア中の明かりが一瞬暗くなったという噂が生まれたとか。(^^;

それでも、今のノートパソコンの性能に比べたら雲泥の差があります。(今のパソコンに使われているCPUには、単純な命令を1秒間に実行できる回数で、ENIACの160万倍の性能があるとか!)

・・・というわけで、電子の世界が飛躍的に進歩してきたことを、改めて感じた次第です。

そして、自分の学生時代に今のパソコンがあったら良かったのに…とついつい思ってしまう、7月最終日の朝なのでした。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2014.7.31記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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Consulting Office SMART代表/富田邦明が人となりをお伝えするために運営しています。

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