「今日は何の日?」シリーズ第61弾です。
今から26年前、1988年9月10日に女子テニスのシュテフィ・グラフ選手が全米オープンで優勝しました。
年間グランドスラムに加え、オリンピックの金メダルも
この年のグラフ選手は、全豪オープンの優勝で始まり、続く全仏オープンでも優勝します。
この時の決勝では、6–0, 6–0と圧勝、32分で試合終了となります。決勝ではたった13ポイントしかとられなかったそうです。
次のウインブルドンでは、当時無敵を誇ったナブラチロワ選手が6回連続で優勝していました。
決勝で、そのナブラチロワ選手と対戦し、最初は押されていたものの、 そこから盛り返し、最終的には5–7, 6–2, 6–1で初優勝しました。
全米オープンでは、決勝でサバティーニ選手をフルセットで破り、前回は1953年に一度達成されただけの、年間グランドスラム(Calendar Year Grand Slam)を達成したのです。
グラフ選手は、さらにソウル・オリンピックで金メダルを獲得したため、メディアはその偉業を「ゴールデン・スラム」と名付け、讃えたのです。
クルム伊達選手とグラフ選手の思い出
グラフ選手というと、今回の全米オープンで女子ダブルスのベスト4になったクルム伊達選手との死闘を思い出します。
1996年の女子国別対抗戦・フェドカップにドイツ代表として参戦したグラフ選手は、同年4月28日に日本の東京・有明コロシアムで行われた「ワールドグループ」1回戦で伊達選手と対戦しました。
この試合では、グラフ選手が第1セットを 5-0 でリードしていましたが、ここから伊達選手が大逆転で先取します。
第2セットはグラフが奪い返しましたが、第3セットは22ゲーム目までもつれます。その後、伊達選手が粘り勝ち、6-7, 6-3, 10-12 の2-1となり、伊達選手が7度目の対戦でグラフ選手から初勝利を奪ったのです。
いやー、あの時の熱気と興奮は、錦織選手がジョコビッチ選手を破った時の雰囲気と重なります。
同年7月のウィンブルドン準決勝で、伊達選手は再びグラフ選手と相まみえます。
この時は、グラフ選手が、 6-2, 2-0 とリードした後、第2セット第3ゲームから伊達選手が6ゲームを連取します。
続く第8ゲームも伊達選手が奪って 6-2 とし、セットカウント 1-1 となったところで日没順延になりました。
翌日に再開された最終第3セットはグラフが取り、2日がかりで行われた試合は 6-2, 2-6, 6-3 でグラフ選手の勝利となりました。
あの時、日没順延にならなければ、伊達選手が決勝に進んだかもしれない熱戦でした。
錦織選手に続いて欲しい
今回の全米オープンで準優勝した錦織選手は立派でした。本人は悔しいと思いますが…とにかく、決勝戦の相手チリッチ選手が完璧でしたね。
でも、すんなり優勝するのではなく、この悔しさを得たことは長い目で見れば、決して悪いことではなかったと思うのです。
是非この悔しさをバネに、更に一段の飛躍を目指して欲しいと思います。
全豪、全仏、ウィンブルドン、全米、とメジャーなタイトルをまずは一つ、そして二つ、最終的にはグランドスラムを達成できるような選手になって欲しいですね。
決勝でこの姿が見られるよう、応援しています!
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2014.9.10記)