「今日は何の日?」シリーズ第78弾です。
さて、昨日は今から16年前にGoogleが誕生した日であることをご紹介しました。
そして今日は、今から35年前の1979年9月28日に、NECがパソコンブームの火付け役となったPC-8001を発売した日です。富田が社会人になってから、1年半後の出来事でした。(^^;
これにちなんで、9月28日が「パソコン記念日」になったのです。
PC-8001の革新性とその旧態さ
当時は、まだパーソナルコンピュータ (パソコン) という言葉がなく、マイクロコンピュータ (マイコン) と言っていました。
そして、輸入品を除けば半完成品 (セミキット) がほとんどだった当時のマイコンの中で、本格的な完成品として登場したPC-8001は、ハード・ソフトとも高い機能と完成度を誇り、国産パソコンの代表的機種となったのです。
「PC」は、いわずと知れた「パーソナルコンピュータ」の略ですが、国内で「パーソナルコンピュータ」という言葉が使われたのは、このPC-8001が最初でした。
NECは、これ以降「パーソナルコンピュータ」、略称「パソコン」を商標に据えることで、一般に定着していったのです。
ただ、定価は168,000円と、35年前では個人がおいそれと手が出せる金額ではありませんでした。
その仕様を見ると、メモリは当初16キロバイト (!?) しかありませんでした。1,024キロバイト (KB) が1メガバイト (MB) で、1,024MBが1ギガバイト (GB) ですから、その1/65,536の容量しかなかったわけです。
キーボードと本体が一体化されていて、最低限必要であるプリンタ、CMT (データレコーダ)、CRTディスプレイなどは全てオプションでした。(^^;
TV用のアダプタを接続すれば、家庭用テレビに映すことができたようです。
また、OSはWindowsの前のMS-DOSよりも更に前のBASICと呼ばれるもので、一々プログラムを打ち込まないと何もできませんでした。
あるPC-8001ユーザーの方が、ご自身でプログラミングしたバイオリズム表示プログラムを実行している様子が、YouTubeにアップされていました。その古色蒼然とした様子は、一見の価値があります!
技術革新の速さと、それに依存している恐さ
どうでしょう?AppleのRetinaディスプレイなどの高精細ディスプレイを見慣れた目には、そのドットの粗さと表示の遅さにビックリしますね。
更に、使用できるのはANKと呼ばれる文字のみでした。
ANKはコンピュータで扱うことができる文字のうち、アルファベット (Alphabet) 、数字 (Numeric) および記号、それにカナ (Kana) が含まれています。それぞれの頭文字をとってANKと呼ばれているわけです。
ANKは、いずれも半角文字であり、8ビット (1バイト) のデータで表現することができます。8ビットというと0と1が 8桁並んでいる状態です。たとえば「00101001」とか。
このため、8ビットだと2の8乗である、256種類の情報しか表現することができません。この範囲内だと、半角の英数字カナしか使えなかったのです。
というわけで、全角文字の漢字・アルファベット・数字・記号・カナなどの2バイト文字が使えるようになったのは、65,536種類を表現できる16ビットの世界になってからでした。
8ビットの時代を思い返すと、ドッグイヤーと呼ばれるこの世界では、さしずめ江戸時代の出来事のようにも思えます。
富田が社会人になってから登場したパソコンですが、これまでに凄まじい勢いで進化してきたことを改めて感じます。
膨大な金融計算業務を指示されて、集計用紙に向かって8桁表示の電卓片手に悪戦苦闘していた若手社員時代に、会社に初期のパソコンが導入されました。
とにかく早く仕事を終わらせたい一心で、そのパソコンをなんとか使いこなしてやろうと、必死に取り組んだことを昨日のことのように思い出します。
今思えば、それが現在ITコンサルタントとして独立できたルーツになっていると思います。その進化に必死についてきたものの、その結果、どっぷりとデジタルの世界にはまっているのは、昨日のGoogleの話題でも書きました。
物忘れがひどくなってくれば、ついつい手元のiPhoneやiPadでググってしまいます。でも、もっと呻吟して思い出す努力をしないといけませんね。それを覚えていたことすら忘れてしまうほど、惚けてしまう前に…(^^;
さて、今日は爽やかな風が吹き渡る秋の休日です。そんな日ですが、少しでも脳を鍛えることに努めますか!
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2014.9.28記)