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11月26日は、2005年に「はやぶさ」が小惑星イトカワに着地し、岩石の採取を行った日、これは税金の無駄遣いではない!

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アイキャッチ画像

「今日は何の日?」シリーズ117回目です。

今から9年前の2005年11月26日に、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワに着地し、岩石の採取を行うことに成功しました。

これは、地球重力圏外にある天体の固体表面に着陸してのサンプルリターンに、世界で初めて成功した快挙でした。

そしていよいよ4日後の11月30日には、「はやぶさ2」の打ち上げが予定されています。

長い時間をかけた苦闘の成果

「はやぶさ」の苦闘については、このブログでも記事にしたことがあります。6月13日が「はやぶさの日」に制定されていることもあって、以下の記事をアップしてました。

6月13日は「はやぶさの日」、無事生還するという意味を考える | ITで第二の人生を切り拓く、シニア起業家ブログ
11月19日は、1965年に戦後初の赤字国債発行が決まった日・・・どうする日本の借金 …

「はやぶさ」は、2003年5月9日に打ち上げられ、長い旅路を経て2005年9月にイトカワ近くに到達、詳しい観測を開始しました。

はやぶさ と イトカワ

そして、11月になって、イトカワ表面の物質のサンプルリターンを試みます。

そして、11月26日に二度目のトライを行いました。当初予定した方法による採取はできませんでしたが、なんとか着地に成功した後、地球を目指して再び長い旅を続けます。

様々なトラブルに遭遇しながら、打ち上げから7年後の2010年6月13日に、60億 kmの旅を終えて無事地球に帰還しました。

サンプルの格納されたカプセルを放出した後、自らは大気圏突入で燃え尽きたその姿は、大きな感動を呼びました。

そして、帰還後の研究により、イトカワの岩石粒子を確かに採取できていたことが判明したのです。

採取された微粒子

たかが小惑星の岩石粒子、されど・・・

「はやぶさ」に係る打ち上げや運用費用は、2009年11月時点で、プロジェクト責任者の川口淳一郎教授によると、総額約210億円だそうです。

当時は民主党政権で事業仕分けが行われていた時期です。「はやぶさ」プロジェクトも危うく仕分けの対象になるところだったとか。

これだけの費用をかけて、小さな惑星の岩石粒子を7年がかりで採取したことについて、一面的な見方をすれば、いくら科学的価値があろうと大変な無駄遣いと言えます。

常に財政収支は赤字、累積した借金は国と地方を合わせて1,000兆円を超えている日本で、こんなことをしていていいのか、という意見もあるでしょう。

あの当時、事業仕分けを進める中で「世界で2位じゃダメなんですか?」という発言が物議を醸しましたが、それと通じるものですね。

これは個人的な意見ですが、例え財政が苦しくても、科学技術の発展に寄与することは、次世代により良いものを残すために今やらなければいけないことだと思っています。

例えば、それなりの規模の企業が業績不振で赤字が続いていたとします。経費削減のための安易な手段として、若い社員の採用を何年もしなかったら、この企業の将来はどうなるでしょうか?

企業存続を前提に事業を継続するならば、どんなに苦しくても社長や役員の報酬や他の経費を削減して、若い社員を(新卒であれ、中途であれ) 継続的に採用し育成することは、今の日本では絶対に必要だと考えます。

今の日本もそうです。消費税増税云々の前に、税金を正しく使うことにもっと知恵を絞り、無駄な出費を抑え、将来に資する投資を継続することが必要です。

いくら注ぐ水の量を増やしても、穴の開いたバケツでは、注いだ水を十分使うことができません。まずは、穴をふさぐ努力が先決ではないでしょうか。

・・・と、衆議院選挙の公示と投票を控えて、ツラツラそんなことを考えた寒い雨の朝なのでした。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2014.11.26記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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