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さて、「今日の一言メモ」第79回です。
今日は「あんぱんの日」
さて、今日4月4日は「あんぱんの日」だそうです。
その由来ですが、今から144年前の1875年 (明治8年) 4月4日、銀座木村屋が、あんぱんを明治天皇へ献上することになり、その時考案し献上した「桜あんぱん」を天皇陛下と皇后陛下が、ことのほか気に入られたことにあります。
そして、あんぱんといえばアンパンマンです。作者のやなせたかし氏が作詞したアンパンマンのテーマソングに秘められた深い思いを思い出します。
アンパンマンに込めた作者の思い
やなせたかし氏が「それゆけ!アンパンマン」を発表したのは1969年で、当初は、継ぎの当たったボロのマントを身にまとい、お腹を空かせた人には自分の頭を差し出して食べさせ、顔の無いアンパンマンが空を飛ぶが、エネルギーを失って失速する…というキャラクターでした。
そうした内容から、評論家や保護者、教育関係者からバッシングを受けたそうです。しかし、子供向けに書いた作品が、幼児層に絶大な人気を誇るようになっていきました。
やなせ氏が、こうした困っている人を助ける、という地味なヒーロー像を作り上げたのは、自身の悲惨な戦争体験、そして、弟が徴兵され特攻隊に志願して22才という若さで戦死した、というとてつもなく悲しい出来事があったからだそうです。
当時、やなせ氏はインタビューでこう話しています。
「スーパーヒーローが怪獣を倒すような正義は書きたくない」
「一体、何が正義なのか」
「戦死した弟は、正義のために死んだと言われる」
「しかし、戦争は勝った方が正義なのだ」
「そんなことで簡単に逆転してしまうのは、正義ではない」
「普遍的な正義とは、困っている人を助けることだと、自分は思っている」
こうして、常に困っている人を助けるアンパンマンが誕生したのです。
アンパンマンのテーマソングに登場する歌詞
やなせ氏が作詞した、アンパンマンのテーマソングには、次のような歌詞が登場します。(こちらのサイト参照)
なんのために生まれて なにをして生きるのか
答えられないなんて そんなのはいやだ!
今を生きることで 熱い心燃える
だから 君は行くんだ ほほえんで
子ども向けのアニメのテーマソングとしては、とても重い表現です。
この歌詞が生まれた背景には、やなせ氏の悲惨な戦争体験、そして弟の戦死という悲しい出来事があったわけです。
ということで、「あんぱんの日」にアンパンマンを思い、普遍的な正義とは何か、について改めて考えた次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.4.4記)