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さて、「今日の一言メモ」第493回です。
「牛に対して琴を弾ず」
牛に対して琴を弾ず(ことをだんず)とは、愚かな者には、いくら立派な話をしても何の役にも立たないことの例えです。牛の前でどんな名曲を琴で弾いても、牛には何も響かないことからこう表現されるようになりました。
「魯の公明儀が、牛の前で名曲を琴で弾いたものの、牛はただ草を食べるだけで何の興味も示さなかった。しかし、蚊や虻の音、子牛の鳴き声のような音を琴で弾いて聞かせると、耳をそばだてて尾を振り歩き出した」という『祖庭事苑』にある故事に基づくそうです。
大事なことを聞き流してはいけない
同様の言葉では、馬の耳に念仏、猫に小判、豚に真珠とたくさんあります。我と我が身を振り返れば、知らず知らずのうちに大切な人の意見や、耳の痛いアドバイスなどを、聞き流してしまったことはないか、と気になります。
もし、そんなことがあったら、馬の耳に念仏だったな、と思われて以後二度と意見やアドバイスをもらえなくなってしまうかもしれません。
つまらぬ陰口は、馬耳東風・柳に風と受け流す
一方、最近はSNS上で、その匿名性に隠れてあれこれとご高説を述べたり、お節介にも説教をするような輩がいます。
また、ネットの世界だけでなく、リアルの世界でも面と向かっては言わないまでも、何やら謂われのない罵詈雑言や誹謗中傷などの陰口を言っている輩はいつの世も存在します。
そんなことを目にしたり耳にしたりする都度、腹立たしくもなりますが、一々付き合ってカリカリ頭に血を昇らせるのも時間の無駄です。
「何やらつまらんことで、時間を浪費している輩がおるのぉ…」と考えて、馬耳東風・柳に風と受け流すのが得策というものでしょう。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.8.2記)