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さて、「今日の一言メモ」第512回です。
「情けは人の為ならず」
情けは人の為ならずとは、人に情けをかけるのは、その人のためになるばかりでなく、やがては巡り巡って自分に返ってくるので、人には親切にせよという教えですね。
「情けをかけることは、その人のためにならない」の意味で用いるのは、本来は誤用なんです。このような誤用が生じたのは、打ち消しの「ず」が「為(に)なる」にかかっていると解釈すると、「ためにならない」という意味になるからです。
ややこしいですが、「人の為ならず」は、「人の為なり(古語で断定で「人のためである」の意味)」の全体を打ち消しの「ず」で否定しているので、「人のためである+ということではない」。つまり、「人のためばかりではいない」の意味となるのです。
巡り巡って自分に返るという意味
情けに限らず、他人のため世の中のためにと思って行うことは、なんにしても結局は自分に返ってくるのでしょう。
「天に唾する」という言葉がありますが、天に向かって唾を飛ばせば結局自分に落ちてくるのも同じです。
他人を傷つける行為をすれば、それも巡り巡って自分が傷つけられることに繋がるでしょう。SNSで、匿名であることをいいことに他人の行為を誹謗中傷するような発言をしている輩は、結局形は違っても自分も傷つく思いをするのではないでしょうか。
「因果応報」という言葉もあります。過去や前世での考えや行いに応じて、必ずそれ相応の報いがあるという意味です。
どんなことも自分に返ってくると肝に銘じて、結局は当たり前のことですが、自分がされたくないことは人にしない、して欲しいことをしてあげるということでしょう。
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さて、今日はここまでにしますね。
では、また!
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(2020.8.24記)