(画像出典元はこちら)
さて、「今日の一言メモ」第648回です。
「行雲流水」
「行雲流水」(こううんりゅうすい)とは、物事に執着せず、自然の成り行きに身を任せることを表しています。また、とどまることなく自然に移り変わってよどみがないことの例えでもあります。
空を漂い行く雲も、とどまることなく流れる水も、自然の流れに逆らうことがないことからこう言われています。
空行く雲や流れる水の行方が定めないという意味から、諸国を行脚する僧(特に禅宗の僧)を指していうそうです。または、単に気ままな旅のことをさす場合もあるようです。
中国の古代王朝である北宋の文豪蘇軾の次の言葉が基になっているそうです。「文を作るは行雲流水の如く、初めより定質無し。但常に当に行くべき所に行き、止まらざるべからざる所に止まる(文章を作るときは空を行く雲や流れる水のように、初めから決まった形があるのではない。行くべき所に行き、止まる所で止まるのだ)」
自然の流れに逆らうことなく、進路を取っていく
ヨットが向かい風でも前に進むことができる、と初めて聞いたときはとても不思議に思いました。でも、帆の構造を工夫することで、向かい風を推進力に変えることもできると知って、人間の知恵とはすごいものだと感心しました。
また、何もせず風の吹くままにまかせていたら、自分の思うところに行けずただ流されていってしまいます。やはり、知恵を働かせて逆風が吹いていても、流されずに前に進むようにしないといけません。
まわりの変化に押し流されるのではなく、変化の先頭に立つ
今は科学技術の進歩も目まぐるしく、まわりの状況もどんどん変わっていきます。そんな中で呆然と突っ立っていたら、その変化の激流に押し流されかねません。
そうならないためのヒントが、著名な経営学者であり「現代経営学」「マネジメント」(management) の発明者といわれるピーター・F・ドラッカーの言葉にあります。
変化はコントロールできない。
できるのは変化の先頭に立つことだけである。
自ら未来を作ることにはリスクが伴う。
しかし、自ら未来を作ろうとしないことのほうが
リスクが大きい。
成功するとは限らない。
だが、自ら未来を作ろうとせずに
成功することはない。
人間齢を重ねてくると保守的になり、自ら未来を切り拓くことが億劫になります。そして、今までうまくやってきたやり方に固執してしまいがちです。
でも、今までうまくいったことは、往々にして(時間の経過とともに)うまくいかなくなってくるものです。なので、これはリスクが高いことになります。
それよりも、多少のリスクがあっても、新しいやり方を試し新しい世界に挑んでみるほうがいいと思うのです。
・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2021.1.22記)