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閑話休題。
「世界の法の日」
今日9月13日は「世界の法の日」だそうです。今から56年前、1965年(昭和40年)の今日、ワシントンで「法による世界平和」についての国際会議が開催されました。
この会議で、国際間に法の支配を徹底させることで世界平和を確立しようという宣言が採択されたことを記念して制定されました。
法治国家(ほうちこっか)としての日本
日本は、法治国家です。そして、法治国家とは、法により国家権力が行使される国家のことです。その意味するところは、国民の意志によって制定された法に基づいて国政の一切が行われ、国民の基本的人権の保障を原則としています。
法治国家である以上、法律に基づかない国政は行えないことになります。
そして、その法律が拠って立つ国家の基本法として、憲法が存在します。現在の日本国憲法は、日本の国家形態および統治の組織・作用を規定しているのです。ですので、憲法改正については、国民レベルで十分な検討・議論が必要というわけです。
故事ことわざに見る「法」
先人たちは「法」に関する故事ことわざを残しています。曰く「人を見て法を説け」や「悪法もまた法なり」というものです。
「人を見て法を説け」
人を見て法を説けとは、人に何かを説いたり諭したりするときは、相手の性格や気質を考慮して、適切な言い方をすることが必要だという教えですね。
これは、釈迦が仏法を説くにあたり、相手の気質や状況などを考えて、それぞれにあったやり方で行ったという説話から生まれたものです。
「悪法もまた法なり」
悪法もまた法なりとは、たとえ悪い法律であっても、それが効力を持っている以上、法は法であるから守らなければならないという意味です。
これは、古代ギリシャの哲学者ソクラテスが、裁判にかけられ死刑判決を言い渡されたときに言った言葉といわれています。
法に縛られるのではなく、時代に合わせて法を変える柔軟性も必要
コロナ禍になってから、日本が諸外国のようにロックダウンのような強制力のある措置を取れないことも、その裏付けになる法律がないことであることが広く知られました。
そして、政府が医学界に対して、コロナ対応病床の拡大などを指示できず要請しかできないことも現行法の限界であることを知らしめました。
今後、平時ではなく国民の安全、健康に重大な被害が及びそうな緊急時に対応できる法律をどう整備していくのか、という点について重い課題を突き付けたコロナ禍でした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.9.13記)