さて、今日は「種痘 (しゅとう) の日」だそうです。
「種痘の日 」の由来
今から219年前の1796年5月14日に、エドワード・ジェンナーが8才の少年ジェームス・フィップスの腕に、乳しぼりの女性サラ・ネルメスの手に出来た牛痘病変から採った材料を接種し、天然痘を予防する方法を確立しました。
これが種痘の最初です。当時、天然痘はもっとも恐ろしい病気の一つでしたが、種痘による予防が可能となってからは、天然痘による死亡者は劇的に減少しました。
1980年 (昭和55年) 5月に、世界保健機構によって天然痘の根絶宣言が出されましたが、これは世界で初めて撲滅に成功した感染症ということです。
「種痘の日 」に思うこと
現在、天然痘ウイルスは自然界に存在しないものとされているため、1976年を境に日本では種痘による予防接種は行われていないそうです。
というわけで、今の若い人達にとって「天然痘」「種痘」は死語となっているのでしょうね。
僕が小さい頃、天然痘は世界中で不治の病、悪魔の病気と恐れられていた代表的な感染症でした。
それが、種痘と呼ばれるワクチン接種により、天然痘自体が根絶されたという事実は、若い人達にも是非知識として知っておいて欲しいと思います。
ただ、根絶後に予防接種を受けた人が存在せず、また予防接種を受けた人でも相当期間が経過しているため、現在では免疫を失っています。
そのため、天然痘ウイルスが生物兵器として使用された場合は、大きな被害を出す危険があると懸念されているとか。
感染力が強いため、短時間に感染が拡大する怖れが大きいのです。
もしも、天然痘ウイルスのサンプルを、イスラム国のようなテロ組織が隠し持っていて実際に使用したりすると…想像するだに恐ろしい事態になります。
どうかそんな日が来ないで欲しい、と痛切に願う「種痘の日」の朝なのでした。
････････････
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた！
････････････
(2015.5.14記)
