さて、今日は「足袋の日」だそうです。
「足袋の日」の由来
今から27年前の1988年に、日本足袋工業懇談会が制定した記念日です。
10月以降は、七五三・正月・成人式と、着物を着る機会が多くなるシーズンになり、その中で末広がりで縁起の良い「八」が付く、10月8日を記念日としたそうです。
足袋は、和装の際に足に直接履く、日本固有の伝統的な衣類ですね。足に履く一種の下着とも言われています。
足袋は足首のところにある「小鉤 (こはぜ) 」と呼ばれる金属製の金具 (ホック) を「受け糸」と呼ばれる糸のループに引っ掛けて留めるのが特徴です。
「足袋の日」に思うこと
足袋というと、とてもファッション性の高いものから職人さんが履く地下足袋まで、実にさまざまなものがあります。
でも、まず思い浮かぶのは白足袋です。
僕の祖母が存命で元気だった頃、茶道を教えていて、実家には蹲 (つくばい) のある茶庭に茶室が建っていました。
小さい頃は、薄茶のお手前を頂く前のお菓子を目当てに、たびたび茶室に入り込み、お弟子さん達と並んで抹茶を頂いていました。
そのお弟子さんの中に、見事に着物を着こなす方が何人かいて、その方々のお手前は背筋がスッと伸びていて、実に見事でした。
つい見とれてしまうのですが、正座した足先は、茶室に入る前に履き替えた白足袋に包まれています。
足裏が綺麗に白い様は、実にキリッと端然とした大和撫子の佇まいです。
また、全く場面は変わりますが、大学時代3年間連続で参加した徳島の阿波踊りのシーンも忘れられません。
女性の踊り手は、これも白足袋を履き、下駄の前を立てて踊ります。黒い下駄と赤い鼻緒とのコントラストが鮮烈ですね。
いずれにしても、白足袋には日本女性特有のしなやかさと強さ、といったものを感じるのでした。
でも、最近は白足袋を履く女性に出会う機会がなかなかありません。
・・・というわけで、今度一度そんな機会を作りに行こうかと思う「足袋の日」の朝なのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2015.10.8記)