さて、今日は「もはや戦後ではなくなった日」です。
「もはや戦後ではなくなった日」について
今から59年前の1956年 (昭和31年) 7月16日に、「もはや戦後ではない」の文言が記された『経済白書 <副題 : 日本経済の成長と近代化>』が発表され、経済面での戦後は終わったと宣言されました。
この「もはや戦後ではない」という言葉は、この年の流行語にもなりました。
ちなみに、この「もはや」という言葉は、日本が復興期から脱して、高度成長という明るい未来を目の前にした状況を表現したものと受け止められています。
しかし、これは誤解だとWikipediaでは指摘されています。
この解釈は、当時の経済企画庁の執筆者の意図とは、まるで反対の意味になってしまうそうです。
当時の「もはや」に込められた認識は、その解釈とはむしろ正反対で、「今までは戦後復興ということで、成長の伸び代が多大にあったが、戦前の生産水準にまで回帰してしまった以上、この先、この成長をどうやって続けたらよいものだろうか」という、いささか困惑気味のものであった、と解説されています。
「もはや戦後ではなくなった日」に思うこと
僕は、この経済白書が発表された1956年 (昭和31年) の3月に生まれました。
ですので、物心ついて自分が生まれた年が戦後の分岐点の年だったことを知り、強く記憶に残った次第です。
昭和30年代は、東京タワーが建設され、今上天皇・皇后両陛下のご成婚があり、名神高速道路が開通し、世界一のスピードを達成した東海道新幹線も開通、そして世界の代表として東京オリンピックの開催国となった時期です。
まさしく戦後が終わり、新たな近代国家日本が建設され、高度成長期に突入する時期だったわけです。
小さい頃は、まだまだ貧しかった記憶がありますが、少なくともお腹いっぱい食べさせて貰えた記憶はあります。
それから半世紀以上、当時成し遂げたことが現代にも多く遺されています。
今、我々の時代が成そうとしていることは、果たして半世紀後に喜んで貰えるものなのでしょうか。
時まさに、安保法案の強行採決、新国立競技場建設問題で揺れています。
こうしたことはまさしく象徴かもしれません。
そんな中で、僕にできることは、少しでも後に続く人たちを育成し、応援し、バックアップしていくことだと考えています。
・・・というわけで、これからもできることを淡々と継続していきたいと考えた「もはや戦後ではなくなった日」の朝なのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2015.7.17記)