さて、地方創生に関して、最近官民連携あるいは異業種連携による取り組みに関するニュースが増えてきました。
このブログでも、以下のような内容で、そうした取り組みの一部をご紹介してきました。
HISを中心とした異業種企業による “地方創生・観光プロモーションコンソーシアム” 設立について
地方創生・・・全国初の取り組み、辻調理師専門学校と鹿児島県長島町が連携協定書を締結
今日は、「食と農」に関する異業種4社の取り組みを確認してみます。
異業種4社のパートナーシップが目指すもの
まず、この4社ですが、次の顔ぶれです。
- 農林中央金庫(金融機関)
- (株)ABC Cooking Studio(料理教室)
- (株)リクルートライフスタイル(Webサービス)
- (株)農協観光(観光事業)
取り組むのは、「食と農」をテーマにした、地方創生プロジェクトになります。
具体的には、国内・訪日外国人旅行者たちに、日本の農業(生産者との交流、農作物の収穫)や、ご当地食材(特産品の紹介、地元の調理法で獲りたて野菜を味わう)、宿泊(観光、農山漁村での民宿)を、体験してもらう「グリーンツーリズム」を企画・展開し、地方の活性化実現を目指す、としています。
各社の取り組みイメージ
では、こちらの記事から各社の取り組みイメージを見てみましょう。
農林中央金庫による全体イメージ
(株)ABC Cooking Studio(料理教室)
(株)リクルートライフスタイル(Webサービス)
(株)農協観光(観光事業)
今後展開予定のプログラム(案)は、以下の通りとなっています。
魅力あるグリーンツーリズムの企画開発・展開
○ 農業体験・田舎暮らしの体験プログラムの開発(農家民宿の拡充等も含む)
○ JAファーマーズ・マーケットや道の駅を活用したイベントの開発
○ ABCクッキングスタジオ講師・生徒と生産者・地域住民との交流プログラムの開発 等
○ 協業4社の販売チャネルを活用した誘客のためのプロモーションの展開
○ 国内法人向け地域特産品の販売促進(6次産業化促進)
○ 震災復興支援を目指した企画・展開(上記企画の復興県域での展開)
インバウンド(訪日外国人旅行者)を軸としたモニターツアーの企画・展開
○ モニターツアーの実施 等
※ABC Cooking Studio海外生徒を招聘したモデル地域でのモニターツアー展開 等
○ 越境ECシステムによる外国人向けお土産品販売の展開 等
地方創生プログラムの展開
○ 各自治体の地域活性課題解決に向けた連携
○ 地方創生プログラムの開発・PDCAサイクルの構築による展開
新たな価値の創造・地方創生に繋がるか
以前も書いた通り、連携企業がうまく各社の強みを掛け合わせてシナジー効果が発揮できるかが、キーポイントになりそうです。
「食・農」に関しては、JAという組織がやはり日本の中心的存在です。そして、JAグループの親分とも言ってよい農林中央金庫が今回のコンソーシアムの中心となることで、その求心力が最大限発揮されることも必要でしょう。
そのシナジー効果により新たな価値を創造できるか、そうした価値が市場に受け入れられ、大きな成果に繋がるのか、そしてそれが本当に地方創生に結びつくのか、未知数の部分が多いわけですが、これからその推移を見守りたいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.3.13記)