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地方創生・・・全国知事会が、東京五輪2020を地方創生に活かすべく行った緊急提言について

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アイキャッチ画像(画像出典元はこちら)

さて、リオ・オリンピックの日本選手の健闘に興奮も冷めやらない中、閉会式が行われ、いよいよ次回開催地の東京にバトンタッチされました。

しかし、閉会式の東京五輪PRセレモニー「Love Sport Tokyo 2020」は、素晴らしい内容でしたね。見損ねた方は、YouTubeにアップされている動画を是非ご覧下さい。

その東京2020オリンピック・パラリンピック開催も、あと4年後には、というか、もう4年しかなくなってきました。

そして、先日 (2016.8.17) 、全国知事会の河野スポーツ・文化・観光プロジェクトチームリーダー (宮崎県知事) が、全国知事会議で決定した「スポーツ・文化・観光振興施策についての (緊急) 提言」について、松野文部科学大臣や田村観光庁長官のほか、スポーツ庁や競技大会推進本部に要請活動を行いました。(こちらの記事参照)

今日は、その内容を確認しておきたいと思います。

緊急提言の概要

今回の緊急提言は、2020年の東京五輪の経済効果を全国に波及させ、大会後も地域の資源を活用した取り組みを継続し、地方創生を実現するための施策をまとめたものです。

五輪開催に関する要望を軸に、訪日外国人旅行者の受入促進のための支援などを求めています。

提言では、観光分野について「他産業に広く影響を及ぼす地域経済の主要な担い手であり、地方創生・日本成長の切り札」と明記し、以下の3項目を柱に挙げています。

  1. 受入体制・環境整備
  2. 魅力あるコンテンツの充実と情報発信
  3. 地方の取り組みへの支援

そして、政府が支援すべき施策について「緊急提言」として以下を列挙しています。

・地方が施策を実施するための「必要かつ十分な新たな財源の確保」
・地方空港におけるCIQ (customs, immigration and quarantine 税関・出入国管理・検疫) などの機能強化
・新幹線や高速道路などの高速交通網の整備促進と活用による「地方創生回廊」の完備
・広域観光周遊ルートの形成

3本柱に関する具体的要望

緊急提言では、観光分野に関する3本柱のそれぞれについて、以下の具体的な要望を挙げています。

受入体制・環境整備」については、以下を要望しています。

・地方が取り組む多言語の観光案内標識
・無料公衆無線LANの整備
・宿泊施設や文化施設におけるクレジットカードの利用拡大
・人材育成への支援

また、訪日クルーズ旅客の受入拡充、交通系ICカードの利用拡大と利便性の向上なども課題として盛り込んでいます。

魅力あるコンテンツの充実と情報発信」については、以下を要望しています。

日本版DMO (着地型観光のプラットフォーム組織) の形成・確立の支援
・DMOが自主的かつ安定的に財源を確保できる制度の創設

特に人材・資金面に乏しい農山漁村地域のDMOの支援にあたっては、「地方創生の観点から十分に考慮すること」としています。

また、震災の影響で観光客が十分に戻っていない東北地方や九州地方については、訪日外国人旅行者の増加に向け、政府主導のプロモーション実施などによる情報発信の強化を求めています。

地方の取り組みへの支援」については、以下を要望しています。

・宿泊需要の分散化
・外国人のニーズの高い日本家屋などの空き家を活用した多様な宿泊サービスの提供に向けた規制や制度の見直し
・観光人材の育成やMICE (ビジネスイベント) 誘致促進などの「強力」な推進
・温泉街や観光地を一体的に再生する「観光地再生・活性化ファンド(仮称)」の全国展開のための体制整備の検討

そのほか、東京五輪の開催に関する項目では「訪日外国人旅行者を全国各地へと誘導する施策」を積極的に講じるべきとし、大会開催期間やその前後を対象とする「低廉な陸・海・空の周遊フリーパスの創設」などを提案しました。

まちづくりに関する項目では、「文化を活かしたまちづくりの推進」として、有形・無形文化財などの地域資源を活用した観光振興に向けた取り組みなどへの支援の強化を求めています。

最後に

いよいよ東京五輪開幕まで、4年をきりました。リオ・オリンピックでの日本選手の活躍ぶりにより、否が応でも期待が高まります。

前回の東京五輪開幕が、今から52年前の1964年10月でした。僕は8歳、小学校2年生でした。まさか生きている間に、再び東京五輪を見ることができるとは思いもしませんでした。(あと4年はなんとしても生きていなければ…(^^; )

それはともかく、地方創生は2020年に向けて、そして2020年を起爆剤にして、進めていかねばならない日本の大きな課題です。

今回の全国知事会の緊急提言について、各論でさまざまな検討がなされることと思いますが、とにかく2020年に向けた動きを、国と地方でベクトルを合わせて進めてもらいたいと思います。

・・・・・・・
ということで、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2016.8.24記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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人生のセカンドステージを、ポジティブ&アクティブに過ごすことを目指して、アラカン(アカウンド還暦)世代の筆者が思いを綴るブログ。
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