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さて、昨日は、字の練習を続けているうちに、ふと安い万年筆を衝動買いして使い出し、それが思わぬ効用をもたらしたことを書きました。
それまで使っていたのは・・・
字の練習は、ずっとボールペンを使ってきました。それも、ここ10年近く、これしか使わないと決めた三菱鉛筆のジェットストリームというシリーズです。
その滑らかな書き心地と、ボールペンのペン先にインクが溜まらない快適さに惚れて、他にはまったく浮気しなくなりました。
4&1という、ボールペン4色とシャープペンが使えるものと、2&1という、ボールペン黒赤2色とシャープペンが使えるものを何本か揃えています。
写真は、右から仕事部屋、寝室、リビング用、あとの2本はバッグ2つに入れっぱなしのものです。
偶然出会った万年筆
それが、ある日、地元の本屋さんの文具コーナーで買い物をしている時、ふと目に留まったのがチタンカラーの万年筆でした。何気なく手に取り、試し書きをしてみたのです。
そうしたら・・・万年筆独特の書き心地と、ペン先から紙に導かれたインクの輝きと瞬時に乾いていく様 (さま) に惹かれてしまいました。
それは、パイロットの万年筆「コクーン」チタン細字でした。
そして、ブルーブラックのインクカートリッジも手に入れて、使い出したのです。
これが思わぬ心の平安をもたらした
毎朝手書きの練習をしてきたボールペンに替えて、当然手に入れた万年筆を使うことにしました。
すると、試し書きした時に感じた時よりも、ペン先から紙に移っていくインクの輝きと乾く様 (さま) に、さらにボールペンでは味わえない感触を得たのです。
思わず、ずっと昔に使っていたプラチナの万年筆を、机の引き出しから発掘し、ペン先をよく洗った上で、器に入れたお湯の中に一晩つけて洗浄しました。
よく乾かして、インクカートリッジをセットして使ってみると、これもまた違った味わいを醸し出しました。
こうして、万年筆2本を常用するようになったのですが、使い終えた万年筆をどこにしまうか、思案しました。
手書きの練習をしている、ほぼ日手帳にもペン入れは付いているのですが、以前手に入れたペンケースがあるので、それを使うことにしました。
書き出すまでのルーチンが、心を整える
ペンケースには裏面にゴムバンドが付いているので、無印良品製A6ダブルリングノートの表紙に付けています。
ペンケースには、万年筆2本がジャストフィットします。この2本は、できるだけ交互に使うようにしています。
ダブルリングノートは、普段万年筆と一緒に持ち歩いて、思い浮かぶアイデアなどを書き留める時に使っています。
このノートやほぼ日手帳を開いて文字を書き始める時、おもむろにペンケースのジッパーを開き、万年筆を取り出します。
そして、万年筆のキャップを取り、ペンのお尻に差して、右手に持ち替え、書きやすいようペン先の角度を整えます。
それから、心静かにペン先を紙面に当て、1文字目を書き出します。この書き出すまでのルーチンは、ボールペンを使う時と決定的に違います。
ボールペンだと、使いたい色を選んで、お尻の部分をプッシュして、ペン先を出してすぐに書き始めます。
それが、万年筆だと一手間、儀式が加わります。この時間が、文字を書く前の呼吸を整えることに繋がるのです。
言ってみれば、集中して何かを行う時に、深呼吸を一つする感じに似ています。
せわしなく用事を片付ける時間の中で、こうして一つ間 (ま) を置く時間を持つことは、とても大切なのだ、と気付かせてくれます。
そして、字を書く楽しさも覚えました。もっとペンを自由に操りたい、という欲求が出てきます。
それが、魅力的な文章を紡ぎ出し、誰もを魅了するような作品に仕上がればいいのですが・・・残念ながら、そのような才能は持ち合わせていないようです。(^^;
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.10.2記)