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さて、今日の格言は、「出る杭は打たれる」です。
「出る杭は打たれる) 」とは?
頭角を現す人は、とかく人から憎まれたり、嫉 (ねた) まれたりすることや、出すぎた振る舞いをすると非難されて制裁を受けるなどの例えです。
並べて打った杭が1本だけ高ければ、他の杭に揃うよう打たれることから、この表現になりました。
同質性を求めてきた日本社会の特徴
日本人は、根っこは狩猟民族ではなく農耕民族です。農耕社会では、みんなで力を合わせて作物を育て、収穫することが大切でした。
そうしてムラ社会が形成され、そこでは「和を以て貴しとなす」が規範となり、みんな仲良くして諍 (いさか) いを起こさないようにすることが大事でした。
その結果、偉い人の意見に異を唱えたり、回りとは違う意見をはっきり主張することは御法度となり、それでも我を通すと和を乱したとして「村八分」にされたりしました。
現代は、もうそこまでの同質性は求められませんが、会社などの組織で目立つことをすると「出る杭を打つ」力学が働きます。回りに嫌われたくないのであれば、打たれないようおとなしくしていることになります。
少子高齢化社会、人口減少社会にどう対応するか
最近、本人が希望していないのに転勤を強要することは、会社側の権利の濫用だ、とか、人権侵害だという主張があります。
また、親の介護などで、それまで通りの働き方が困難となり、離職を余儀なくされる方 (特に女性) が多いと聞きます。
そうした中で、最近は「ダイバーシティ (多様性) 」という、多様な人材を積極的に活用しようという考え方が浸透してきました。
会社組織も、戦後の高度成長期時代に機能した終身雇用・年功序列などの制度から脱却しようとしていますが、まだ十分とはいえません。
特に、転勤させることで経験を積ませ、人材を育成しようとする制度は、その裏に専業主婦が存在することを前提としたものであり、無理がきているかもしれません。
親の介護が必要な世代になると、なかなかフルタイムの勤務形態を継続することが難しくなります。
そこで、インターネットとICTの活用によるテレワーク (在宅勤務) が注目を集めています。
ただ、いずれにしても会社側が多様な働き方を模索し、優秀な人材を活かす工夫をすることが求められます。
そうした取り組みに消極的な会社に勤めているのなら、自分 (と仲間) で声を上げ、多様な働き方の採用を会社側に提案する、働きかけることが必要でしょう。
頭の固い上司や役員 (きっと年配者) から「何を言ってるんだ、当社にそんな余裕はない」などと反対される (出る杭は打たれる) と思いますが、一度や二度はね返されても諦めずに意見していかないと、変わるものも変わりません。
どうしても変えることができなければ、そこで見限って新天地を求めることもありかも。
出る杭となって打たれることを恐れて何も言わず、不平不満だけ言っているのは、如何なものかと思う次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.8.1記)