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さて、これまで出版への道を志すことになった経緯、想定読者に伝えたいことを書いてきました。 (こちらのページ参照)
前回は、自分の「強み」を磨き上げて生き方を変えようとすると、ある「不安」が生じることを書きました。
今日は、その不安を乗り越える勇気を持つにはどうしたらよいか、僕の体験を交えて書いてみます。
コンフォートゾーンを脱し、新たなゾーンを目指そうとして感じた不安
僕が、フリーランスのITコンサルタントとして独立してからまもなく4年を迎えようとしていた2015年の暮れ、僕はちょっと悶々としていました。
それまで夢中になって独立後の仕事に取り組み、いろんなことを実現し、ビジネスの複線化複業化も進んできました。
そして、気がついたらその状況が、とても居心地良いもの (コンフォートゾーン) になっていたのです。
コンフォートゾーン (Comfort Zone) とは、「快適な領域」という意味で、脳科学と心理学の用語です。領域とは、物理的な場所を示すだけでなく、精神的な領域も指すのです。
僕たち人間は、まったく無意識に、自分にとって一番快適な領域で生きているそうです。
でも、この居心地の良いコンフォートゾーンに留まることは、現状維持に陥る危険信号です。ここで立ち止まっているわけにはいきません。立ち止まることイコール後退を意味します。
実は、ずいぶん以前から僕の座右の銘にしてきた言葉がありました。
それは、「変わらないでいるためには、変わり続けなければならない」(こちら参照) という言葉です。まるで禅問答のようですが、要するに良い結果が出ている状態を持続するには、そこに至るプロセスを常にアップデートしなければいけない、という意味です。
でも、頭の中では変わらなければと思っているのに、正直な気持ちは変わることへの抵抗を示していました。「今が居心地いいなら、別に変えなくていいじゃないか。」「何かを変えて、今より悪くなったらどうするんだ?」・・・
そうです。変えることへの不安が、現状維持を強く求めたのです。
変えることへの不安を乗り越える勇気を得るには?
前回の記事で、キリスト教社会に伝わる「ニーバーの祈り」の中に、「変えることのできる物事を変える勇気を授け給え」という一節があることをご紹介しました。
何かを変えるには、勇気が必要です。
では、自分の生き方を変える時に必要な勇気は、どうしたら持てるのでしょう?
それは、「他者に貢献するのだ」という強い意思です。
2015年暮れの僕は、現状に満足している自分自身に対する不満から、なんとか自分をアップデートしたいと思い、そうしたら自分の中の抵抗に遭いました。
今思えばその時の僕は、思考がすべて自分の内部に向けられていたのです。あらゆる考えが内向きのスパイラルを描いて、自縄自縛に陥っていたのです。
そうではなく、思考を外向きに変えていかなければならないことに、悶々とした挙げ句にやっと気づくことができたのです。
自分をアップデートする目的は何か?それは、別にもっとお金を稼いで、高級な外車を買ったり、豪華なマンションに住んでいい暮らしをしたいからではありません。
もっといろんな人や社会に対する貢献度を高めたいからです。
自分のためではなく、世のため人のためにと思うと、人間頑張れるものです。自分のためだけであれば、ついサボってしまうことも、世のため人のためであれば手を抜かずに頑張れます。
そのためには、現状に満足していてはダメで、もっと貢献力を高めるためにステップアップしていかなければなりません。
というわけで、内向きに負のスパイラルに陥っていた状態を脱し、新たなコンフォートゾーンに向けて行動することができるようになった次第です。
さて、また長くなってきたので、続きは次回に。
では、また!
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(2018.1.22記)