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【「戦後民主主義到来の日」にあたり】・・・「功罪・明暗」相半ばする民主主義だが、「功明」に光を当てたい

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(画像出典元はこちら)

今日7月19日は、「戦後民主主義到来の日」だそうです。

「戦後民主主義到来の日」とは?

今から69年前の1949年 (昭和24年) 7月19日に、新しい民主主義の到来を謳った青春映画『青い山脈』が封切られたことを記念した日です。

この映画は、石坂洋次郎の小説『青い山脈』を映画化した作品で、監督は今井正、主演は原節子、池部良でした。

小説『青い山脈』は、日本国憲法が施行された1947年 (昭和22年) 5月の翌月から朝日新聞に連載され、民主主義を啓発させることに貢献したそうです。

物語は、東北地方の港町を舞台に、学校で起こった若者の男女交際をめぐる出来事が、やがては町全体の問題になっていくという学園青春ものです。

問題となるのは、表面的には先生は生徒をいかに指導すべきかというものです。ある出来事に対して、先生と生徒のどちらの側が正しいのかという議論がなされます。

ただ、その裏側というか、本質というか、実際にはなにが議論の焦点になったかというと、男女交際のあり方です。『青い山脈』で描かれるのは、戦後間もなくの時代で、大きく時代が変化しつつある頃です。

口では民主主義、民主主義と叫びながら、まだ古い固定観念に縛られているのが学校の先生たち、そして町の人々です。結婚というのは、お見合いをしてするのが当たり前で、若い男女が町を歩いていたら、それはもう事件であり、不純で汚らわしいものとして扱われていた時代です。

偏見の目や、凝り固まった古い考えを捨てて、新しい風を吹かそう、清く正しい男女交際があったっていいじゃないかと、そういうことを貫こうとするお話になっているのです。

第二次世界大戦の敗戦、そして現行憲法で規定された民主主義

第二次世界大戦で敗戦した1945年 (昭和20年) まで、日本は軍国主義で凝り固まっていました。明治から戦時中まで言論や思想の弾圧は、ずっと続いていました。

そして、戦後の占領下で作られた現行日本国憲法により、言論・思想・信教の自由が規定されました。憲法第19条には、以下のように記載されています。

思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

思想及び良心の自由は、民主主義・民主制が機能するための最低限の自由としての側面を有しています。さらに、憲法には「思想及び良心の自由」に基づき以下の自由が規定されています。

第20条(信教の自由)
第21条(言論の自由・出版の自由・表現の自由)
第23条(学問の自由)

あれから70年余の変遷を経た民主主義

戦後、現行憲法が制定され、制度が変わっても、民主主義が定着するまでには長い時間がかかりました。10年、20年・・・という時を経て、どんな宗教を信じようと、どんな政党を支持しようと、ブログなどにどんな意見を書こうと、法を犯していない限り、取り締まりを受けたり逮捕されることはありません。

男女交際も堂々とできるし、LGBTの多様性も受け入れられる時代になりました。そんな今の時代に「青い山脈」のストーリーを若者に話しても「へぇ〜、日本にもそんな時代があったんだぁ…」と言われてしまうかもしれません。

そして、インターネットがこれだけ普及した現在、各種SNSにより一個人が発信できる情報も膨大なものとなっています。ただ、それがネットの匿名性に隠れて他人を誹謗中傷するような発信に繋がっていることは残念です。

ネットの匿名性に隠れて行うそうした行為は、現実世界で言えば、自分は塀の内側という安全地帯に身を置き、その塀の陰から他人に向かって石を投げつけるような行為と言えます。

それは、憲法に保障された言論の自由とはとても言えません。他人を傷つける行為は、立派な傷害罪と言えます。民主主義には素晴らしい自由、そして行き過ぎた自由という、功罪・明暗が相半ばすると思います。できるだけ「功明」に光を当て、「罪暗」にならないように努めたいものです。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!

・・・・・・・・・・・・
(2018.7.19記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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