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さて、「今日の一言メモ」第264回です。
「水の泡」
「水の泡」とは、それまでの努力が、すべて無駄になることの例えですね。
水面に浮かんでいる水の泡は、脆 (もろ) くて儚 (はかな) いものであることから、こう表現されるようになりました。
水の泡と消えたもの…
「泡」というと、バブル崩壊を思い浮かべます。崩壊前と後で、どれだけの資産価値が失われたことか…もっとも、価値と思っていたものは単なる幻想に過ぎなかったわけですが。
また、3年前を思い起こせば、現大統領のトランプ氏が大統領選で勝利した年でした。トランプ氏は、立候補した時点で「泡沫候補」と揶揄されていました。
その過激な言動から、アメリカ大統領としての資質を疑問視されていたわけですが、徐々に支持基盤を拡大し、とうとう歴史的勝利を収めました。泡とは消えなかったわけです。
最近では、来年の東京オリンピックで行われるマラソン・競歩が、IOCの突然の発表で札幌での開催になってしまいました。
真夏の暑さ対策に奔走していた東京都の関係者、また何年も前から東京のコースを入念に研究してきた陸連関係者や選手達のこれまでの苦労が水の泡と消えてしまいました。小池都知事が「合意泣き決定」と言ったのも心情的には理解できます。
それまでの努力が全て水の泡になった後に、どうするか…
個人でも、一切合切の努力が水泡に帰すという経験は、誰にでも1回はあるのではないでしょうか。
もう立ち直れないほどのショックを受け、明日からどう生きていくか、途方に暮れる思いをしたこともあるかもしれません。
話は変わりますが、僕が2014年の正月に定めた「基本スタンス」があります。僕個人が拠って立つところですね。
「目指す最終目標は、ゴールに到達することではなく、
ゴールを目指す過程で自分のベストを尽くすことだ。」
これは、自分の価値をどこに置くか、ということにも通じます。
例えば、山登りをするとします。山を登る以上、誰でも頂上を目指すでしょう。では、山登りの最終目標は頂上に到達することでしょうか?
多くの人が「イエス」と答えると思いますが、もしも頂上を目前にして天候が急変し、下山することを決意したとしたら、それは目標を達成できなかったということになるのでしょうか?
天候が急変した時に、無理に頂上を目指すのではなく、すぐさま下山することがベストの選択だと信じ、その通り行動できたとしたら「ゴールを目指す過程で自分のベストを尽くした」と言えるのではないでしょうか。
天候の変化のように、外部環境の急変などで、それまでの努力が水泡に帰したとしても、その過程で自分のベストを尽くしてきたとしたなら、良しと思うことです。
暫くは落ち込んで、何もしたくなくなるかもしれませんが、時を経て気力が充電してきたら、気を取り直して次なるチャレンジに向かえばいいのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.11.10記)