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さて、「今日の一言メモ」第342回です。
「節分」
今日2月3日は「節分」ですね。恵方巻を食べて幸福を祈り、鬼 (邪気) を追い払う願いを込めて、豆をまきます。
節分は、雑節と呼ばれる季節の移り変わりを表す、特別な暦日の一つです。
雑節には、節分の他に、彼岸・社日・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百十日・二百二十日があります。
もともと、各季節の始まりの日 ( 立春・立夏・立秋・立冬) の前日を節分といって、「季節を分ける」という意味だったのです。
しかし、江戸時代以降は、特に立春の前日を節分と呼ぶようになったそうです。
「節分」に恵方巻を食べる風習
節分の夜に、恵方に向かい太巻きを食べると、幸福になるという言い伝えから、この日は「のり巻きの日」になりました。
恵方巻は、ひとりで1本食べきるまで、誰とも話してはいけないと言われています。
その年の恵方は、西暦年の末尾1桁が、0,5なら西南西、1,3,6,8なら南南東、2,7なら北北西、4,9なら東北東となります。今年は2020年なので、西南西の方向を向いて食べることになります。
僕が恵方巻を食べる習慣を知ったのは、1983年 (昭和58年)、27歳の終わりに大阪に転勤した時でした。それまで東京生まれの東京育ちだった僕は、恵方巻の存在をまったく知りませんでした。(^^;
それが、いつしか関東でも一般的になってきましたね。1月に入ってから、近所のセブンイレブンの店先には「恵方巻予約受付中」の貼り紙がしてありました。
「幸福になる」とは?
恵方に向かい太巻きを食べると、幸福になるという言い伝えから、恵方巻を食べるようになったわけですが、「幸福になる」って具体的にどういうことでしょうね。
まあ、人によって「幸福」の定義はまちまちだと思いますが、僕の場合、お金や地位や名声を得ることだとは思えません。
お金は、健康を維持して、好きなこと・やりたいことができる程度の最低限は必要ですが、他に贅沢な邸宅や高級外車は欲しいとも思いません。地位や名声なんかも埒外です。
そういえば、ハーバード大学の研究グループが75年間にわたり研究したテーマを思い出しました。それは「最終的に人が幸せになるには何が重要なのか」です。(こちらの記事参照)
この研究グループの4代目リーダーが、研究の結果明らかになった「幸福になるための重要な3つの教訓」をTEDで語っています。
1938年に始まったこの研究では、724人の被験者に対して2年ごとに「人生で何が起こっているのか」を聞き取り調査し、75年間にわたって得た膨大なデータから一つの研究結果を導き出しています。
よい人間関係は人を健康にし、幸福にもする
被験者の724人は、75年間でさまざまな人生を過ごし、発表時点で生きていたのは60人だそうです。
そして、幸せになるために最も重要なことは、富でも地位でも名声でもないという調査結果が得られました。
人にとって最も重要なのは、50代の時の人間関係で、この時の人間関係に満足している人は80代になった時に健康だったそうです。
50代の時のコレストロールの値で、80代の時の健康状態を測ることはできませんが、人間関係の満足度では予測できるとされています。
人間関係における3つの教訓
さらに、人間関係において3つの教訓があるそうです。
- 社会的なつながりは我々にとって重要で、孤独は人を殺す
- 友人の数や関係の有無でなく、関係の『質』が大切
- よい関係は人の体を守るだけではなく、脳をも守ってくれる
それぞれの意味については、YouTubeにアップされているTEDの発表でご確認頂きたいのですが、「自分は幸せだ」と感じる人は、家族や友人、コミュニティーなどと良好な関係を持ってきた人だということです。
最 後 に
ハーバード大学の研究グループが、75年間という長期にわたり被験者達の人生を見つめ続け、そして纏めた研究結果には強い説得力があります。
こんな長期に亘って、多くの被験者を観測し続けた研究は、他に類を見ないそうです。
健康を保ち幸福になるために最も重要なことは、富や地位や名声を得ることではなく、良好な人間関係であることだと改めて合点がいきました。
でも、「親密な人間関係は健康や幸福をもたらす」という結論は、驚くべき結果ではありません。
ただ、人間関係というのはとても複雑です。良好な関係を築くことも、またそれを維持することも不断の努力が必要です。
信頼関係を築くには長い時間が必要ですが、それが崩れ去るのは一瞬です。
時として人間関係に悩み、その軋轢に耐えかねて、他人と距離を置いたり、引き籠もりになったりすることもあるでしょう。
でも、自分が健康を保ち幸せになりたいと思うのなら、そうした人間関係の複雑さとしっかり向き合うことも必要です。
・・・というわけで、家族・友人・コミュニティメンバーが最大の財産だとしっかり認識して、その財産を大切に育んでいきたいと思う次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.2.3記)