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さて、節分に立春と季節に関する記事を連日アップしてきましたが、今日は「出版への道」シリーズに戻ります。
今年の元旦からこれまで、出版への道を志すことになった経緯、想定読者に伝えたいことを書き続けてきました。 (こちらのページ参照)
そして、節分の日の記事で、恵方に向かい太巻きを食べると幸福になるという言い伝えがあるけど、「幸福になる」って具体的にどういうことなんだろう?と書きました。
そして、そこで思い出したのが、ハーバード大学の研究グループが長期間に亘り研究したテーマです。今日は、その研究について書いてみます。
研究テーマは、「最終的に人が幸せになるには何が重要なのか」
その研究は、実に75年間という驚くべき長期に亘って行われたものでした。
ハーバード大学研究グループの4代目リーダーが、研究の結果明らかになった「幸福になるための重要な3つの教訓」をTEDで語っていました。
1938年に始まったこの研究では、724人の被験者に対して2年ごとに「人生で何が起こっているのか」を聞き取り調査し、75年間にわたって得た膨大なデータから一つの研究結果を導き出しています。
よい人間関係は人を健康にし、幸福にもする
被験者の724人は、75年間でさまざまな人生を過ごし、発表時点で生きているのは60人だったそうです。
そして、幸せになるために最も重要なことは、富でも地位でも名声でもないという調査結果が得られました。
人にとって最も重要なのは、50代の時の人間関係で、この時の人間関係に満足している人は80代になった時に健康だったそうです。
50代の時のコレステロールの値で、80代の時の健康状態を測ることはできませんが、人間関係の満足度なら予測できるとしています。
人間関係における3つの教訓
さらに、人間関係において重要な3つの教訓があるそうです。
1. 社会的なつながりは我々にとって重要で、孤独は人を殺す
2. 友人の数や関係の有無でなく、関係の『質』が大切
3. よい関係は人の体を守るだけではなく、脳をも守ってくれる
それぞれの意味については、YouTubeにアップされているTEDの発表でご確認頂きたいのですが、「自分は幸せだ」と感じる人は、家族や友人、コミュニティーなどと良好な関係を持ってきた人だということです。
発表の最後は、「トム・ソーヤーの冒険」の作者であるマーク・トウェインの言葉で締め括られています。
人生は短く、他人と言い争い、謝罪し、胸にわだかまりを抱え、最後の審判を待つような時間はない。
人生にあるのは人を愛する時間だけだ。たった一瞬の人生は、そのためだけにある。
最 後 に
ハーバード大学の研究グループが、75年間という長期にわたり被験者達の人生を見つめ続け、そして纏めた研究結果には強い説得力があります。
こんな長期に亘って、多くの被験者を観測し続けた研究は、他に類を見ないそうです。
健康を保ち、幸福になるために最も重要なことは、富や地位や名声を得ることではなく、良好な人間関係だという結果には、大きく頷かされました。決して驚くべき結果ではありません。
ただ、人間関係というのはとても複雑です。良好な関係を築くことも、またそれを維持することも不断の努力が必要です。
信頼関係を築くには長い時間が必要ですが、それが崩れ去るのは一瞬です。
時として人間関係に悩み、その軋轢に耐えかねて、他人と距離を置いたり、引き籠もりになったりすることもあるでしょう。
でも、自分が健康を保ち、幸せになりたいと思うのなら、そうした人間関係の複雑さとしっかり向き合うことも必要です。
・・・というわけで、家族・友人・コミュニティメンバーが最大の財産だとしっかり認識して、その財産を大切に育んでいきたいと思う次第です。
さて、また長くなりましので、続きは次回に。
では、また!
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(2018.2.5記)