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さて、「今日の一言メモ」第582回です。
「棒に振る」
「棒に振る」とは、これまでの努力や苦労、得たものを無駄にすることの例えです。
魚や青物を天秤棒に担いで売り歩くことを「棒手振り(ぼてふり)」といい、棒手振りにして売り払い全て無くなるという意味からこう表現されています。
また、棒手振りは全て売り払っても、あまり利益が上がらないことから、その様子に例えたとも言われています。
4年前は泡沫候補と呼ばれても当選した大統領
アメリカの大統領選挙は、終盤のトランプ大統領の追い上げをかわしてバイデン氏が勝利しました。両候補共に高い投票率により過去最高の得票数となったようです。
大接戦ではあるもののアメリカ国民の多くがトランプ前のアメリカに戻って欲しいと投票したように思えます。
4年前の大統領選挙に立候補したトランプ氏は、当初「泡沫候補」と揶揄されていました。その過激な言動から、アメリカ大統領としての資質を疑問視されていたわけですが、徐々に支持基盤を拡大し、とうとう歴史的勝利を収めてしまいました。
あれから4年、今年の新型コロナウイルスの拡大をアメリカ国内で抑え込めなかったのが最大の失点だったように思います。ウィルスの脅威を過小評価して感染拡大をもたらした姿勢に国民の多くが失望したのではないでしょうか。それで、4年間にわたりなんとか培ってきた評価を棒に振ってしまったように見えます。
個人がすべてを棒に振らないために
トランプ大統領がコロナ感染が収まらない中で、方針を転換しマスクを着けコロナ対策に尽力して成果を挙げていれば、大統領選挙の結果も変わっていたかもしれません。
自分の考えに固執して頑なに姿勢を変えなかったことを考えると、我と我が身においても生き方(あり方)ではなく「やり方」のまずさに気がついたら躊躇なく方針を転換していく謙虚さを忘れてはいけないと思います。
変なプライドや考えに拘らず、時によっては朝令暮改も怖れず柔軟に対応することが、結果的にすべてを棒に振ることを防ぐ手立てになるはずです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.11.10記)