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さて、「今日の一言メモ」第799回です。
「豆腐に鎹」
「豆腐に鎹」(とうふにかすがい)とは、手応えや効き目が、まったく無いことの例えです。
柔らかい豆腐に鎹を打ち込んでも何の手応えもないことから、いくら意見などしても一向に効き目がないことを表しています。
「鎹」とは、材木と材木を繋ぎとめる「コ」の字をした金具のことです。今の時代では、滅多にお目にかかることもありませんが……。
同義の言葉に「暖簾に腕押し」「糠に釘」がありますね。
「子はかすがい」という言葉がありますが、両親が仲違いをしても、子どもの存在が離婚を防ぎ繋ぎとめる、といった意味で使われています。
「豆腐の日」
今日は、10月2日の語呂合わせで、「とうふ」の日です。季節を問わず様々な料理でおいしく食べられ、栄養豊富な豆腐をもっとPRしようと、豆腐の製造業者らが中心となって設けられた記念日だそうです。
緊急事態宣言が解除となり、10月に入って最初の週末、台風一過で晴れ渡り季節外れの真夏日になっていますが、本格的な秋ももうすぐです。
そうなると、そろそろ鍋料理が恋しくなってくる頃です。そして、鍋料理と言えば、湯豆腐が思い浮かびます。僕は、鱈(たら)の切り身を入れて、醤油に刻みネギとかつお節で頂くのが好物です。そして、寒い日に熱燗でキューといければ、もう大満足です。もうすぐ、そんな季節になります。
絹豆腐をそっと箸でつまむごとく
熱々の湯気が立つ湯豆腐鍋から、普通は豆腐すくいで豆腐を取り分けます。そして、その絹豆腐をお箸で崩れないようにそっとつまめるのは、長年お箸の文化で過ごしてきた日本人の特技のような気がします。
何の注意もせずに絹豆腐をお箸で挟めば、すぐに千切れてしまいます。お箸が豆腐に食い込む刹那で止め、そのまま緩めずに絶妙の力加減で挟んだまま持ち上げないといけません。
そういったデリケートさが求められる場面は、他にもあると思います。日本人が優れた神経の細やかさを発揮して、絶妙な間合いを取れるのは和食の世界のお作法にも通じるかもしれません。
何かと不調法が目立つ世の中ですが、SNSの匿名性をいいことに他人様を誹謗中傷し、複雑性PTSDに陥らせるような無神経なことはして欲しくありません。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.10.2記)