Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

【北京オリンピックの余韻】・・・失敗しても果敢なチャレンジに贈られる最大限の賛辞に学ぶ

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閑話休題。

「スノーボード女子ビッグエア」

北京オリンピックが終わりました。日本選手団は平昌オリンピックの13個を上回る冬季オリンピック史上最高の18個のメダルを獲得しました。

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そして、惜しくもメダルは逃したものの羽生結弦選手の4回転トリプルへの挑戦は見事でした。あと少しで着地に成功したと思います。

さらに、スノーボード女子ビッグエアで羽生選手と同様、前人未踏の技に挑戦したのが岩渕麗楽(れいら)選手です。(こちらの記事参照)

決勝の3本目、逆転を懸けた後方3回宙返り技「トリプルアンダーフリップ」に挑みました。しっかり回り切って着地はしたものの、直後にバランスを崩して転倒してしまいました。

惜しくも成功とはなりませんでしたが、女子では史上初となるチャレンジに各国の選手たちが彼女を取り囲み、次々と健闘を称えるハグをしました。

この種目2大会連続金メダルのアナ・ガサー選手は会見で、岩渕選手に最大級の賛辞を贈っていました。

「自分たちは上で見ていてものすごく興奮した。彼女があんなことをやったのは私にとってもすごく誇りです。この大会を持ってして、進化を決めた彼女をすごく尊敬する」

続けて、自分の順位が下がってもいいから成功して!と思わず願った、とも言っていました。

チャレンジして失敗したら非難するのはどうか

今回の羽生選手や岩淵選手のチャレンジに対しては、賛辞だけではなく非難もあるでしょう。そんな無謀なことにチャレンジするのではなく、手堅くいけば金メダルは無理でも銀メダルや銅メダルはとれたのではないか、といったものです。

そこで思い出すのは、盲目のヨットマンである岩本光弘氏のことです。(こちらの記事参照)

岩元氏は、今から9年前の2013年6月21日、ニュースキャスターの辛坊治郎氏と共に小型ヨットで太平洋を横断中に遭難し、海上を漂流していたのを海上自衛隊に救助されます。

当時、大きく取り上げられたニュースを見て、彼を思い出す人は多いのではないでしょうか。2人の救出に多額の費用がかかったことから、当時「無謀な挑戦だ」「税金のムダ使い」「目が見えないくせに……」といったものや、「辛坊治郎は夢の実現のために全盲のヨットマンを利用した」などという誹謗中傷もありました。

岩本さんは、この時、太平洋横断なんて夢を見なければよかったのに・・・と思ったそうです。

しかし、岩本さんは、アメリカでの反応に救われます。「挑戦に失敗したことは確かに残念だ。でも岩本は驚くべき挑戦をした」「挑戦したという事実、それだけで評価されるべきだ」「勇敢だ」という声が寄せられたといいます。

当時、日本とアメリカでは「挑戦」に対する評価がこれほど全く違ったのです。日本では、成功したか失敗に終わったかという結果に囚われるのに対し、アメリカでは、「挑戦」したことそのものを評価するのです。

若きアスリートに教えられる「チャレンジ」の大切さ

オリンピックで大技にチャレンジして失敗した日本選手を、各国の選手が取り囲んで讃え、肩車をする姿を去年の東京オリンピックでも見たことは記憶に新しいです。

スケボーやスノボーといった競技は、10代のアスリートが多いと感じます。彼らのカルチャーでは、みんながやらない技にチャレンジする選手はリスペクトの対象なのです。たとえ成功しなくても。

翻ってみればビジネスの世界では「失敗を怖れずチャレンジしろ!」と言いつつ、いざ失敗するとダメの烙印を押されることなどザラにあります。典型的なのがお役人の「前例主義」ではないでしょうか。前例になければやらない、というのは前向きなチャレンジができないということです。

民間の世界でも、だいたい失敗を怖れて石橋を叩いて、叩きすぎて橋を壊してしまうような事例はあまたあります。

ここは若きアスリートを見習って、失敗しても果敢にチャレンジした者に対しては、非難ではなく賞賛を贈るカルチャーに変えていかないと、日本は後進国になってしまうと思うのです。

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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!

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(2022.2.21記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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