(画像出典元はこちら)
さて、『今日の一言メモ』第1029回です。
「枕を高くして寝る」
「枕を高くして寝る」とは、気にかかることがなく、安心してゆっくりと眠ること、心配事が全くないことを意味します。
中国の戦国時代、秦と同盟を結ばせるために、遊説家の張儀が魏王を説得するために言った言葉だそうです。
出典に、「楚と韓の両国から攻撃される心配が無ければ、大王は枕を高くして眠ることができ、国には憂患が無くなるでしょう」とあるのに基づきます。
戦いが終わると、敵の襲来もなく安心して枕を高くして寝ることができたことから、こう表現されるようになりました。
東西冷戦が終結した日
今日12月3日は、今から33年前の1989年(平成元年)に東西冷戦が終結した日です。
この日、ジョージ・ブッシュ米国大統領とミハイル・ゴルバチョフ ソ連(現・ロシア)最高会議幹部会議長兼ソ連共産党書記長が、マルタ島で会談し、冷戦の終結を宣言しました。これは、マルタ会談と呼ばれています。
この日を境に、両首脳は枕を高くして眠れたのでしょうか。
日本を取り巻く現在の情勢は、東アジアの情勢、相変わらずミサイル発射を繰り返す北朝鮮、関係が冷え切ったままの韓国、アメリカとの新たな冷戦状態にあり力による現状変更も厭わないであろう中国、そして、ウクライナ侵攻を諦めないロシアによりもたらされたエネルギー不足や物価高など、おちおち枕を高くして眠れないような日々が続いています。
2022年は非日常が日常になった年と腹を括る
2020年に世界的なパンデミックとして襲いかかったコロナにより、それまでの日常が一変してしまいました。好きなときに好きな場所に行ける自由、好きなタイミングで会いたい人に会える自由も一時期奪われてしまいました。
今は、行動制限はなくなり自由に動けるようになりましたが、それでも自主的な感染予防は心がける必要がありますし、場面によってはマスク着用が求められます。
国際情勢やコロナに限らず、南海トラフ地震などの自然災害や突然の事故や病気に、いつ襲われるか分かりません。
2022年は、かつては非日常と思われたことが日常になった年と言えそうです。コロナ前やロシアのウクライナ侵攻前の日常に戻りたいと願っても、それはもう叶わないことと腹を括り、この日常を生きていく必要がありそうです。
・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2022.12.3記)