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10月28日は、1979年に死火山と思われていた御嶽山で水蒸気爆発があった日

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 (出典 - sankei.com)

(出典 – sankei.com)

さて、約10日ぶりに「今日は何の日?」シリーズを再開します。今日は、第96弾です。

昨日で、9月27日に戦後最悪の被害を出した御嶽山の噴火から、ちょうど1ヶ月が経過しました。改めて犠牲になった方々のご冥福を祈りたいと思います。

10 噴煙

そして、一夜明けた今日は、今から35年前の1979年10月28日に、御嶽山が有史以来の水蒸気爆発を起こした日です。

活火山の定義を見直すきっかけとなった水蒸気爆発

1979年 (昭和54年) に水蒸気爆発が起きるまで、御嶽山は火山学者の多くや一般にも死火山と認識されていました。

実際、当時の爆発を伝える新聞見出しも『死火山大爆発』などと報道されたそうです。このことから、この当時、御嶽山は死火山であるとの認識が一般的だったのです。

ところが、これは不正確な認識が、何故か一般的な認識として定着していたにすぎないということです。

Wikipediaによると、例えば、19世紀前半の文献には実際に噴気活動の証拠を示す現象が記録されていたとか。

また、 気象庁も、1968年 (昭和43年) 刊行の「火山観測指針」 において、御嶽山を63座の活火山の一つとして掲載していて、直前の1975年 (昭和50年) 刊行の『日本活火山要覧』の77活火山にも包含されていました。

1979年当時は、観測体制が整備されておらず、また火山活動自体も、山麓から噴気が観察できる規模にない状態のまま、いきなり水蒸気爆発を起こしたのです。

噴煙は、約1,000 mの高さにまで達し、噴出物の総量は約二十数万トンに及んだそうです。噴煙は北東方向に流れ、軽井沢や前橋市にまで火山灰が降ったそうです。

この噴火をきっかけとして、日本国内における火山の分類 (死火山、休火山、活火山の定義) そのものが見直されることになり、現在では「活火山」以外の用語は使用されていません。

次の図は、御嶽山の火山活動の歴史です。

 (出典 - sankei.com)

(出典 – sankei.com)

マグマ爆発と水蒸気爆発の違い

ここで、マグマ爆発と水蒸気爆発の違いをおさらいしておきます。

30 爆発比較

マグマ爆発は、その名の通りマグマが地下から直接噴出するタイプの爆発です。

一方、水蒸気爆発は、マグマが地下水が溜まっている層 (帯水層) に貫入することで、地下水が急激に気化されて発生する爆発です。

この爆発で、火山灰や噴石が大量に噴出しますが、マグマが溶岩として流れ出すことはありません。

・・・というわけで、御嶽山はこれまでにも小規模な噴火を含めると数回の噴火を繰り返してきた火山です。

これまでは、噴火の直前に火山性の微動や地震が観測されていたようです。今回の噴火の前にも予兆はあったようですが、予知には至りませんでした。

地震もそうですが、噴火予知の難しさを改めて思い知らされた気がします。

科学技術の進歩で、地震や噴火の予知が一日も早く可能になって欲しいと願うばかりです。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2014.10.28記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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