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2014年12月5日、延期されたアメリカの火星宇宙船「オリオン」の打ち上げは実施されるか?そのミッションとは?

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さて、「今日は何の日?」シリーズ番外編をお送りします。宇宙好きとしては、この話題は避けて通れません。

昨日、2014年12月4日に予定されていたアメリカの火星宇宙船「オリオン」の打ち上げが、強風とロケット燃料弁のトラブルで延期されました。全ての条件が揃えば、今日の日本時間午後9時5分に打ち上げが予定されています。

「オリオン計画」とは

オリオン(英語: Orion)は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が、スペースシャトルの代替として開発中の有人ミッション用の宇宙船です。

この宇宙船は国際宇宙ステーション (ISS) への人員輸送や、次期有人月着陸計画(コンステレーション計画)への使用を前提に開発されていましたが、2008年のリーマンショックなどの影響で、2010年にコンステレーション計画が中止されてしまいました。

そして、新たに「オリオン宇宙船」として、ISSへの人員と貨物の輸送と回収に用途が変更されて開発が続けられていましたが、その後、火星の有人探査にも使うことが表明されたのです。

今回の試験飛行

スペースシャトルでは、繰り返し利用の機体が使用されてきましたが、今回は「デルタⅣロケット」という、アメリカで30年近く放棄されてきたアポロ・ソユーズ型の使い捨て型ロケットシステムに回帰します。

これは、過去2度にわたりスペースシャトルの事故で人命が失われており、その安全対策に莫大なコストがかかることになり、機体再使用によるコスト面での優位性が失われたことと、ソユーズ宇宙船は40年余りの間に100機以上が打ち上げられ、1990年代以降は人命に危険が及ぶ事故は起きていないことなどが理由になっています。

デルタⅣロケット

デルタⅣロケット

今回の打ち上げに先駆けて行われたNASAのブリーフィングでは、2020年にも人類を火星に到達させる探査計画についてのイラストが公開されています。

(クリックで拡大)

(クリックで拡大)

そして、今回実施される飛行実験の内容が、以下のムービーで詳細に紹介されています。

翻訳字幕は付いていませんが、映像だけでも十分伝わる内容です。少年時代にアポロ計画による月面着陸の中継映像を食い入るように見つめていた身にとっては、ハラハラドキドキワクワクする映像になっています。

映像の内容は、ざっと次の通りです。

地球周回軌道への投入が完了したら、上部カバーとロケットの打ち上げ段が切り離され、オリオン宇宙船本体での飛行状態に遷移します。

この状態でさまざまな確認が行われ、機体の動作が細かくチェックされる予定です。また、地上との通信を断絶しても安全に飛行を継続できるかなどのチェックも行われます。

チェックが完了したら、次のテストへと突入します。オリオン本体のエンジンを噴射して、高度約5,800kmという軌道に到達させるのです。これは現在運用中の国際宇宙ステーション軌道よりも、およそ15倍も高い軌道となります。

この高度に達するためには、地球の周囲に存在するヴァン・アレン帯を通過する必要があります。

ヴァン・アレン帯は人体や電子機器に悪影響を与える陽子や電子などの放射線が集中するゾーンなんだそうですが、本格的な深宇宙を目指すためには必ず通らなければならない危険な関門と言える部分です。

オリオンは行きと帰りの2度にわたってヴァン・アレン帯を通過して、その安全性が設計どおりに確保されることを確認する予定になっています。

そして、地球に帰還するわけですが、例によって、時速3万kmにも達する宇宙船は空気との摩擦で、表面温度は摂氏2,000度以上にも達します。オリオンは最新の耐熱装備で保護されているんだとか。

最後に、アメリカンフットボールのコートと同じぐらいのサイズに展開するメインパラシュートでにより、時速約40kmにまで減速されたオリオンは、海上に着水して無事に帰還を遂げる予定になっています。

・・・まずは、打ち上げに成功すること、そして今回の試験飛行のミッションが成功裏に終わり、無事地球に帰還することを、ワクワクしながら見守りたいと思います。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2014.12.5記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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