Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

地方創生の “長期ビジョン・総合戦略” の実現に向けた課題は?

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さて、昨日は、政府の旗振り役が地方創生にどのような方針で取り組んでいるのか、その「長期ビジョン」と「総合戦略」を確認しました。

今日は、その骨格に血となり肉となるものを付け加えていくには、何が必要になるのか?また何が課題となっているのか?について考えてみたいと思います。

重要さを増す地方の役割

前回の記事でもご紹介した、地方創生関連2法案成立時に出した石破大臣のコメントに以下の部分があります。

いつの時代も日本を変えてきたのは「地方」です。地方創生においても、地方が自ら考え、責任を持って取り組むことが重要です。

そのため、都道府県と市町村には、地域の特性を踏まえた地方版の人口ビジョンと総合戦略の策定をお願いします。

こうした地方のしっかりした取組には、ビッグデータに基づく地域経済分析システム等の情報支援や、国家公務員等による人的支援、更には財政支援により、国も全力で支援してまいります。

地方が自ら考え、責任を持って取り組む、まったくその通りだと思います。

では、国の支援を得れば、それが可能になるのでしょうか?

スーパー公務員に学ぶ「人材」の重要性

2015年の夏、「ナポレオンの村」というTVドラマが放映されました。見た方はいらっしゃいますか?

このドラマは、「スーパー公務員」として知られる、高野誠鮮氏の著書『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』(講談社)が原案です。

唐沢寿明演じる主人公の浅井栄治は、東京五輪のプロジェクトに携わるなど都庁内では名の知れた人物でした。

持ち前の奇抜なアイデアと行動力で単身、東京の西の果ての限界集落「星河市神楽村」に赴任し、事なかれ主義の職員や復興を諦めている村人を動かしていくのです。

神楽村は、村民の半数が65歳以上、平均年収が87万円。共同体の機能維持は限界になりつつありましたが、廃村の危機を乗り越えるため浅井が熱い挑戦を繰り広げます。

主人公が、劇中ナポレオンの言葉を数々引用しながら、役場の職員や村人を説得するのですが、ストーリーの面白さに引き込まれて、毎週楽しみに見ていました。

非常識と一般では思われることを恐れることなく、アイデアを自由に巡らし、そして、それを躊躇なく、しかし確実に実行する主人公の姿はまさしくスーパー公務員でした。

ここまでスーパーな公務員を育てるのは、なかなか難しいことは想像に難くありません。

それでも過去の因習などにこだわらず、新しい発想で積極果敢に取り組む人材の育成とそれを応援する環境作りは、これからの地方に欠かせないことだと思います。

効果的な予算執行ができるか

平成28年度予算政府案における「まち・ひと・しごと創生関連事業」予算として、1兆5千億円強が計上されています。

当然さまざまな取り組みには、お金が必要になってきます。

問題は、こうした予算に群がる輩がいつの世にも存在することです。これまでも地域振興に名を借りて、箱物を作り、一部業者の利権を潤してきたという事例をよく耳にしました。

本当に必要とされる事業、必要とされる人達に、予算は行き渡らなければなりません。

そうした予算執行の有効性を担保し、効果を検証する仕組みはできているのでしょうか?

この点についても、着目していきたいと思います。

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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (講談社+α新書)
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(2016.2.14記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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人生のセカンドステージを、ポジティブ&アクティブに過ごすことを目指して、アラカン(アカウンド還暦)世代の筆者が思いを綴るブログ。
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