さて、一昨日このブログで次の記事をアップしました。
地方創生・・・全国で初めて大学・メガバンク・地方銀行が協定締結
地方創生を目的とした人材育成のために、久留米大学・三井住友銀行・筑邦銀行の三者が連携を進める協定を結び、久留米大学に街づくりの基本を学ぶ講座などを開き、両行から講師を派遣するという取り組みです。
その後、「View point」サイトのこちらの記事に目がとまりました。
地方に必要なものは柔軟な発想
この記事の冒頭に、次の記述があります。
参院予算委員会での地方創生に関する政府と自民党議員のやりとりが興味深かった。「地方創生で地方がいくら知恵を出せと言われても、道路ができていない現状では、知恵にも限度がある」と過疎先進県を自認する島根選出議員。
「知恵を出すためには、まず社会的インフラを整備をしないと」という意見だと思いますが、老朽化した首都高速道路はあるにせよ、網の目のように道路が整備された都市部では、とても出せない意見であろうと思います。
それでは、この記事にもあるように、社会的インフラが整備されれば知恵が出るのでしょうか。
道路を作るということは、公共投資をするということです。そして、現在では公共投資に潤沢な予算を組む余裕は、国・地方にもありません。
そうした中で、冒頭の発言をした議員は、やはり固定観念に囚われていると思わざるを得ません。
お金が出せないからこそ、知恵を出そうという状況にあるのだと思います。
魅力ある大学作りは一つの知恵
そして、記事では次のように指摘しています。
高校を卒業すると大学は東京に。そして就職先も東京となって、そこに住みついてしまう。地方に留めるには魅力ある大学建設が必要になる。
有名大学・有名企業が東京に集中していることが、東京の人口が増えている大きな要因であることは、間違いないでしょう。
となれば、一昨日ご紹介した久留米大学などの取り組みが効を奏して、魅力的な大学となり、そして、地元の若者が地元の大学を目指すようになるのが、まずは第一歩でしょう。次に、魅力ある地場企業が増えなければなりませんが…
そのためには、官だけの力ではなく、久留米大学のように民 (企業など) の経験・人材・資金力も借りて、魅力ある大学作りを進めるという知恵が必要になってくるでしょう。
最後に
「View point」の記事は、次のように結んでいます。
くだんの島根県は出生率の高さが全国2位、県庁所在地の松江市は住みやすさが全国1位。これは単に流行になびくのでなく、各人がその生き方、価値観を重視した居住地選びの結果であると言えまいか。その輪が広がる可能性は十分ある。
島根県は、全国47都道府県の中で、面積では19位ですが、人口では46位、人口密度でも43位です。(こちらのデータ参照)
それでも出生率と住みやすさが高いわけです。その理由は、また調べてみたいと思います。
いずれにしても、お金をかけないと知恵が出せない、という思い込みはなくして、柔軟な発想で知恵を出し合って欲しいと思う次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.3.30記)