さて、このブログではこれまで、地方創生に向けた官民連携・異業種連携の動きについて、以下のような記事をアップしてきました。
- 地方創生・・・全国初の取り組み、辻調理師専門学校と鹿児島県長島町が連携協定書を締結
- 地方創生・・・ “農業・農村の活性化” に向けた、異業種4社による包括的パートナーシップ協定の締結
- HISを中心とした異業種企業による “地方創生・観光プロモーションコンソーシアム” 設立について
- 地方創生・・・東北復興へ、東北経済連合会・楽天・ヤマト運輸が連携!
そして、今回は地方創生を目的に、大学・メガバンク・地方銀行の三者が連携を進める協定を結びました。(こちらの記事参照)
久留米大学・三井住友銀行・筑邦銀行の連携
3月24日に協定調印式が久留米大学で行われ、正式に連携がスタートしました。
地方創生について、大学とメガバンク、地方銀行の三者が協定を結ぶのは全国で初めてのケースです。
今後、地域で活躍できる人材育成のための実践的な連携講座の開設や共同研究などを行っていくそうです。
そして、人材育成や地域企業の研究開発ニーズの把握など3項目で連携するとしています。
連携の具体的な内容
具体的には久留米大学が、全学部の1〜3年生を対象に、筑後地域が抱える課題をテーマにした講座を、2016年度後期から開設します。
三井住友、筑邦両行は、役員・部長クラスや取引先で活躍する社員を講師として派遣し、仕事の現場の様子を伝えると共に、少子高齢化や雇用創出、農業の6次産業化などで具体的な施策を学生と共に考えるということです。
そして、地域で活躍できる人材を地銀の「ローカル」、メガバンクの「グローバル」両方の視点から育てて地方創生に繋げるとしています。
筑邦銀の佐藤清一郎頭取は「医療・バイオ・農業など経営資源に恵まれた筑後地域の地方創生に、若い感性を取り入れていく」と期待を示しています。
更に今後は、久留米大学の医療部門の東南アジアへの展開など、産学連携や研究の分野でも協力を拡大していく方針を示しています。
まとめ
三井住友銀行の河原田岩夫九州法人営業本部長は「グローバルなメガバンクのネットワークを生かして、地域に根ざした地銀とともに産業育成と人材育成に貢献していきたい」と今回の連携の意義を強調しました。
政府の「地方創生」に向けた取り組みによって、さまざまな官民連携・異業種連携の動きが活発化してきました。
特に、人材育成は「地方創生」を実現するためには、たいへん重要な要素だと思います。
人材の育成は急務であると同時に、時間がかかるという二律背反した取り組みになります。
大学という場で、知識を学ぶだけでなく、地銀の「ローカル」、メガバンクの「グローバル」な実務的な経験を通して実践を学ぶ、ということは「学びと実践」を同時に経験できる機会になると期待できます。
久留米大学のカリキュラムが充実し、学生達にとってこれまでにない機会が提供されることを祈ってやみません。
学生達には、この機会を大いに活用して欲しいですね!
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.3.28記)