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地方創生・・・ 日本商工会議所が提出した “2016年度 地方創生と一億総活躍社会の実現に向けた規制・制度改革の意見50” とは?

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さて今日は、5月10日に日本商工会議所が政府・規制改革会議に提出した意見書「2016年度 地方創生と一億総活躍社会の実現に向けた規制・制度改革の意見50」について、その概要を見てみました。(こちらの資料参照)

意見書の趣旨は?

この意見書の趣旨は、わが国経済を持続的な成長軌道に乗せ、GDP600兆円を実現するために必要な対策を提言することです。

まず、強力なサプライサイド政策・構造改革を、腰を据えて粘り強く断行していくことが不可欠であるとしています。

そして、政府に対し、地域経済の中核的な役割を担う中小企業や地域の挑戦の足かせとなっている規制について早期に見直すことを要望しているのです。

意見書の概要は?

意見書の概要は、以下の通りとなっています。

Ⅰ.中小企業の活力強化・生産性向上
1. 創業・起業・ベンチャーの支援
➢ 患者数が少なく臨床試験が困難な希少疾病向け医薬品・医療機器開発の承認期間を短縮化すること

Ⅱ.地方創生
1. 観光資源の開発・活用
➢ 地域に観光客を呼び込むため「歴史的建造物の復元に関する基準」を緩和すること
➢ 地域資源を活用したユニークなデザインの歩行者用信号機の設置を認めること

2. 強い農林水産業づくり
➢ 水耕栽培用の植物工場について「農地」の地目のままでの建設を認めること
➢ 農業の生産性向上と担い手の増加を図るため、株式会社による農地の直接所有を認めること

3. 地域の安心・安全を支えるまちづくり
➢ 区分所有法の建替え決議の成立要件を緩和すること、ならびに建替え決議の成立をもって借地借家法の賃貸借契約も解約できるようにすること
➢ 土地等の所有者明確化のため被相続人の住所証明書類保存期間を延長すること

Ⅲ.一億総活躍社会の実現
1. 労働力不足への対応
➢ タクシー等の運転手不足を解消するため、第二種自動車免許の受験資格の要件(現行21歳以上で免許取得3年以上)を緩和すること

Ⅳ.規制・制度改革の推進
➢ 投資拡大・生産性向上を阻害する行政手続きについて、定量目標を定め計画的に効率化すること
◆ 企業等にとって煩雑もしくは時間がかかっている行政手続きの例
・公共事業の入札手続き
・申告先が異なる税務申告手続き
・飲食店、建設業、運輸業、古物商などの営業許可手続き
・特殊車両を通行させる場合の道路通行許可申請
・鳥獣保護区や保安林の指定や解除申請  等

Ⅴ.地方版規制改革会議の設置促進
➢ 国の関与が及ばない規制・制度改革を推進するため「地方版規制改革会議」の設置を促進すること
◆「地方版規制改革会議」で検討すべき項目の例
・物流業の実態に合わせた駐車規制への見直しと駐車環境の整備
・文化財保護法における史跡等の現状変更を行いやすくすること
・歴史的建築物の活用を進めるため建築基準法の適用除外とする条例を制定すること
・立地場所の実態に合わせ、工場緑地面積を緩和すること
・高齢者等の理・美容ニーズに応えるため「理・美容車」の許可基準を定めること  等

最後に

今回の意見書に盛られた提言は、主に煩雑な行政手続きを簡素化して、スピーディーな対応を実現していこう、という狙いが中心になっているように思います。

規制については、我々国民の安全と健康を守るために必要なものは勿論ありますが、一部の利権を守る温床にもなりかねません。

すべての規制を緩和すればいい、というものでは勿論ありませんが、国民の生命を脅かす危険が無い限り、一度緩和してみるのも手だと思います。

その上で、どうしても問題が残るのであれば、少しずつ規制の網を狭めていくのではダメでしょうか?

いずれにしても、今回の意見書が地方創生と一億総活躍社会の実現に向けて、役立ってくれれば、と思う次第です。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2016.5.13記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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