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さて、先日決定した「第1回 日本サービス大賞」の内、「地方創生大臣賞」計8件の内、注目した事例について、こちらで具体的にご紹介しました。
今日も続けます。
受賞サービスは、食べ物つき情報誌「食べる通信」
事業者は、一般社団法人日本食べる通信リーグ/特定非営利活動法人東北開墾(岩手県)となっています。
選考理由は、次の通りです。
生産者の想いが詰まった情報誌と生産物を届けるだけでなく、その先の「つながる」を重視し、読者の大半を占める都市部と地方、消費者と生産者を結び付けている。関心を持った読者が実際にその地を訪れる、食材を買う、作業を手伝う、などその地域経済に積極的に関わるようになっており、地域活性化への貢献は大きい。東北を起点に全国20カ所以上の「食べる通信」に展開されている。
「食べる通信」サイトによると、以下の通り展開されていました。
1 北海道食べる通信
2 綾里漁協食べる通信
3 東松島食べる通信
4 そうま食べる通信
5 下北半島食べる通信
6 高校生が伝えるふくしま食べる通信
7 東北食べる通信
8 山形食べる通信
9 大槌食べる通信
10 神奈川食べる通信
11 築地食べる通信
12 ポタジェ 〜食べる通信from埼玉〜
13 加賀能登食べる通信
14 魚沼食べる通信
15 伊豆食べる通信
16 稲花 −食べる通信from新潟−
17 兵庫食べる通信
18 奈良食べる通信
19 伊勢志摩食べる通信
20 つくりびと −食べる通信fromおおさか −
21 備中奈良食べる通信
22 ひろしま食べる通信
23 やまぐち食べる通信
24 四国食べる通信
25 SAGA食べる通信
26 水俣食べる通信
27 おきなわ食べる通信
28 くまもと食べる通信
29 長島大陸食べる通信
30 高千穂食べる通信
それぞれ季刊あるいは隔月刊、月刊と異なりますが、3,000円前後の購読料になっています。
食べる通信の楽しみ方が、こちらで紹介されています。よく考えられていますね。
「加賀能登食べる通信」を見てみると・・・
食べる通信の一つ、「加賀能登食べる通信」を見てみましょう。
加賀野菜は大好きです。金沢に行った時は、必ず近江町市場に寄って、「のと115」と呼ばれる巨大なブランド椎茸、加賀蓮根や金時草といった野菜を購入して、宅急便で自宅に送っています。季節物なので、年間を通して購入できるわけではありませんが…
「加賀能登食べる通信」では、情報誌と生産物を届けるだけでなく、東京での交流会も予定されています。
そして、編集長のインタビュー記事を読んでいたら、次のような発言がありました。
「金沢を日本のサン・セバスチャンにしたいということ。私自身、それを最終目標においています。スペインのサン・サバスチャンは、海も山も近く、街が食で成立している。金沢もそうなり得ると思うんです。それには加賀と能登、海と山が必要。そして生産者を大切にしていかないと、この地域の食文化を守っていくことはできない。」
スペインのサン・セバスチャンについては、当ブログのこちらの記事でご紹介した通り、人口18万人の小都市でありながら、「美食」をキーポイントに「稼ぐ仕組み」を確立した注目すべき都市です。
最後に
「和食」が世界遺産に登録されたのは、2013年12月。無形文化遺産として登録されたのは、料理そのもの (寿司など) ではありません。
こちらのサイトによると、次の通り解説されています。
「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」を、「和食;日本人の伝統的な食文化」と題して、ユネスコ無形文化遺産に登録されたのです。
なるほど、日本各地の「食べる通信」を見てみると、それぞれの地域に根付いた食文化が背景にあります。
現代は、生活はすっかり洋式化し、食事もバラエティに富むものになった反面、日本独自の食文化を忘れがちになっている自分がいます。
改めて日本の食文化の深さに思いを致し、大事にしなければと感じる次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.6.19記)