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さて、「今日の一言メモ」第701回です。
ゼネラリストからスペシャリストへ
昨日の記事で、最近再読している「WORKSHIFT」について書きました。この中で著者が強調していたことの一つが「連続スペシャリストになる重要性」です。
2012年にこの書籍が出版されてまもなく10年が経とうとしています。ゼネラリストからスペシャリストへと人材の重要性が増しているのは、紛れもない事実だと思います。
これまでも一企業で通じるゼネラリストはオープンマーケットで相手にされない、スペシャリストにならなければならない、という議論はありました。
現代の企業では多くの場合、昭和世代のおじさんが役職者として存在しています。女性の管理職は残念ながら少数に留まっています。そうしたおじさんの多くは社内政治に長けたゼネラリストだと思います。
そして、昨年来急速に普及したテレワークでは社内政治がしにくいので、テレワーク推進派の抵抗勢力となっています。国会の議場や委員会の中継で見られる密な状態もテレワークで政治ができるか、というおじさんたちの思惑が透けて見えます。
さらに連続スペシャリストへ
話を元に戻すと、「WORKSHIFT」で挙げられたポイントは、ただのスペシャリストではなく、異分野に精通したスペシャリスト(連続スペシャリスト)にならなければならない、ということです。
一般論として、一つのスペシャリティを身に付けるTippingPoint(転換点)は、1万時間と言われています。一日8時間を費やしたとして1250日、1年365日続けても3年半近く、普通なら5年近い年月が必要になります。これを複数身に付けるのは、なかなか難しいでしょう。
とはいえ、まずコアの分野のスペシャリストとなり、その周辺分野に取りかかるのであれば、共通分母となる部分があるので、そんなに時間はかからないかもしれません。
全く異なる分野を自分のものにするのは諦め、一つの分野(一定の直径の円)を究める(深く掘っていく)ことができたら、周辺に広げて(直径を大きくして)みる。
そうすると、必然的にさらに究める(更に深く掘る)ことに繋がっていくのでしょう。
1/100 × 1/100 × 1/100 を目指す
100万人に1人のスペシャリティを持つのは、とてつもなく難しいことだと思います。
それが100人に1人だと何とか実現できそうに思えます。そして、100人に1人の分野を3つ持つことができれば、1/100 × 1/100 × 1/100 で 1/100万が実現できます。
まずは、100人に1人を目指し、数年以上の長期計画で3つの分野について100人に1人を実現し、100万人に1人の世界に到達する。そんな計画なら今からでもできそうです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.4.13記)